入居差別解消の一助けに

神奈川県がすまいサポートセンター設置


 外国人に対する入居差別をなくす一助にしようと神奈川県が設置した「かながわ外国人すまいサポートセンター」が4月の発足から半年を迎えた。この間寄せられた相談件数は290件。月〜土曜の毎日、相談を受け付けている。

 センターを訪れるのはおもにニューカマー、その中でも南米出身者が多いという。しかし、外国人に対する入居差別は、植民地支配により渡日を余儀なくされた在日朝鮮人らオールドカマー、80年代から日本に移り住んでいるニューカマーに共通した問題だ。県が8月下旬に公表した外国人生活実態調査を見ても、調査対象の4分の1が差別を受けていた。

 センターは、入居差別を解消するため、宅建協会、民族団体、行政などとネットワークを組み、外国人に対して積極的に不動産を貸す「外国人すまいサポート店」を募っている。現在、サポート店は150店。同胞業者も名を連ねている。

 相談は6ヵ国(ポルトガル、スペイン、英、中、日、ハングル)で受け付けている。ハングル語担当で在日朝鮮人2世の「安さん(外国籍県民かながわ会議委員)は、「住居が保証されないことは基本的人権の侵害。差別解消への道筋を作ることは、民族教育など在日朝鮮人に対する制度的差別を是正することにもつながる」と話す。

 事務所は横浜YMCAサポートセンター内(JR関内駅下車)。TEL  045・228・1752

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