心に残る1枚

1世の思い込もった「抵抗」の象徴

京都朝鮮会館前のツツジ


 京都朝鮮会館の周りには5月の初めになると赤、白、ピンクなど、色とりどりのツツジが美しく咲き誇ります。

 ツツジは朝鮮の霊峰、白頭山の春を演出する花として昔から朝鮮民族に愛されてきました。

 日本による朝鮮の植民地統治時代、祖国をじゅうりんされ、民族の主権を奪われた愛国者たちは、不屈の闘志で自由と解放の決死的闘争に立ち上がりました。若き金日成将軍が抗日武装闘争ののろしを高く掲げたのは、1932年。それから5年、広大な満州の原野を縦横に駆け抜けて日本軍に決戦を挑んだ遊撃隊が初めて祖国に進出した普天堡(ポチョンボ)侵攻作戦時、目にしたのが鮮やかなツツジの花でした。鴨緑江沿いの密林に咲くツツジの花を手にした金日成将軍は、その香りに浸りながら「祖国のツツジは美しい。見ればみるほど美しい」と隊員たちに語りかけたそうです。

 そんな「抵抗」の象徴とも言える朝鮮のツツジ――同本部前に咲き誇るツツジには、異国での差別に屈せずたたかってきたわれわれ1世活動家の想い、祖国への憧れが込められています。(金甲鉉、京都市伏見区在住、81)

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