民族教育権 우리의 힘으로(われわれのちからで)

署名運動の現場から・大阪

解決したい教育費の負担

金致萬(北大阪初中教育会副会長)


 「やりたいこと」「やるべきこと」「できること」。朝鮮学校が直面している問題を考えるたび、いつも念頭に置いていることだ。

 私たちは、日本や朝鮮半島のみならず、世界にはばたく力を持った人材を朝鮮学校で育てようと思っている。水道、土木業に携っている仕事柄、日本学校に行く機会が多いが、礼儀正しさ、明るさなど、朝鮮学校の子どもたちが持っている「よさ」も大事にしていきたい。

 この「やりたいこと」を実現するために、「やるべきこと」「できること」は何か。

 私は保護者に重い負担を課している学費を減らすことが一番の課題だと思っている。

 北大阪朝鮮初中級学校には、茨木市から学校所在地の大阪市東淀川区まで、広い地域から子どもたちが通ってくる。不況は同胞の生活を直撃しているが、日本学校の場合、給食費だけで済む学費が朝鮮学校は月額2万円近くかかる。遠距離通学の場合は交通費がその上に上乗せされる。生活を維持することすら大変なご時世なのに、それに輪をかけた高額の学費…。

 新入生の減少も深刻な問題だが、学費と大いに関係していると思う。朝鮮学校の学費が下がれば、より多くの同胞の子どもが朝鮮学校に通えるだろう。

 在日同胞は、日本の市民と同様、納税の義務を果たしているのに、教育を受ける権利すら保障されないとはあまりにもひどい話だ。しかし、この差別を日本市民のほぼ99.5%は知らないと思う。

 だからこそ、大阪の同胞は、私学並みの助成金、朝鮮学校を正規の学校として認めることを求める20万人署名運動を行っている。長年差別を強いている文部科学省を全国の同胞で取り囲むくらいの意気込みでたたかっている。

 なぜ、朝鮮学校の保護者が苦しんでいるのか、先生たちがなぜ薄給を強いられているのか。これを知ってもらうことが差別解消の一歩となる。

 本校の保護者、教職員が集めた署名は、9月末現在で1万人を突破した。もうひとふんばりだ。保護者の趙亜紀さんは一人で3000人分を集める熱心さだ。

 日本政府による正規の学校の認定を受け、私学並みの助成を獲得することが、われわれの「すべきこと」だ。その目標を達成するための課題は山積みされている。

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