人・サラム・HUMAN

素晴らしい同胞女性たち

女性同盟神奈川県本部委員長・権敬愛さん


 女性同盟結成55周年を迎え、各地でさまざまな記念行事が行われる中、神奈川県では、20〜80代の同胞女性250人による芸術公演「オモニの歌」を準備中だ。27日に行われる「オモニの歌」には、異国の地で民族の心を守り、誇り高く生きていく在日女性たちの姿が、1世から2世、3世、4世へと受け継がれていく様子が表現される。

 準備は6月末から始まった。先月17日の朝・日会談後、繰り返される「拉致」報道などで一時期公演の実現が憂慮されたが、100人を超える出演者たちは神奈川朝高で行われる合同練習に参加している。

 女性同盟神奈川県本部・権敬愛委員長(52)は「厳しい状況の中で集まってくる同胞たちがいる、こうした同胞たちによって同胞社会は支えられている。なんだかんだ言ってもやっぱり『ウリ同胞』はちがう」と話す。今回の一件で、不安や動揺がなかったと言ったら嘘になる。でも、「素晴らしい同胞女性たちがいる限り、神奈川の同胞社会は安泰」と権委員長は言う。

 同団体では、公演の準備とともに20〜40代の同胞女性900人を対象としたアンケートも行う。女性同盟を「若い世代の感覚にあったもの」にするためだ。また、支部、分会単位では「ポジャギ縫い」も行われる。県下の同胞女性たちが一針一針縫ったポジャギは、当日、ひとつの作品となって会場に飾られる。「オモニの歌」は、27日午後1時、横浜市の神奈川朝鮮初中高級学校で上演される。

「新たな書芸の境地を」

高麗書芸研究会常任理事 邵秀塘さん

 今年77歳を迎えた邵秀塘さん。「喜寿記念 邵秀塘書芸展」が9月5〜10日、神奈川県内で開かれ、開催までの思いをこう語った。

 「今まで生きてきて、いろいろなことを知ったが、中でも『人は生かされている』ということ、この世で起きることはすべて必然、必要ということを知った」

 1926年、済州島で生まれ、幼児のころから祖父、父の教えで千字文、童蒙先習、啓蒙篇、史略初巻を漢文書堂で習った。若い頃、日本敗戦までは海軍に徴用された。解放後は朝聯や総聯の活動家として従事したことも。

 「月並みの言葉ですが、本当に波乱万丈な人生でした」

 書芸だけでなく、医療の知識も豊富で、全日本療術協会会員、健康医学講師など、さまざまな肩書きを持つ。「これからも若さあふれる気迫で、新たな書芸の境地を切り開いていきたい」。

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