第14回アジア大会

6.15宣言の力を証明

北南、在日の選手、応援団の声


開会式で共同入場する北南選手を歓迎する在日同胞応援団
 9月29日から釜山で開かれている第14回アジア競技大会。今大会には、分断史上初めて北からそれぞれ300余の選手団と応援団が大挙参加し、注目を集めている。一方、在日の選手14人も北の代表として大会に参加、日々熱戦を繰り広げている。在日応援団もこの間、北南の同胞らと一緒に選手らに声援を送り、統一の雰囲気を盛り上げている。この間活躍した選手や応援団のコメントを紹介する。(琴基徹、千貴裕記者)

 「北と南の同胞たちが一緒になって私を応援してくれたので、自分の力を存分に発揮することができた。厳しい試合の連続だったが、優勝することで同胞に喜びを与えることができたことが一番うれしい」(柔道女子57キロ級のホン・オクソン選手、優勝後のインタビューで)

 「北南の同胞が共同応援をしてくれたおかげで、中国の選手に絶対勝たなければという強い気持ちを持つことができた。今日の金メダルが永遠のものになるよう、今後も努力していく」(卓球女子団体のキム・ヒャンミ選手、優勝後のインタビューで)

ソフトボール北南戦を統一旗をもって応援する南の市民
卓球女子団体優勝にわき立つ北の応援団

 「選手たちみんなの表情が明るいし、ひとつの民族として団結しなければと思った」(釜山市民サポーターズ・ユン・チャンリョルさん・36、北の選手団を空港で歓迎した際に)

 「こうして会えたのが本当にうれしい。同じ民族の血を引いた同胞と会えてよかった。私たちの民族は1日も早く統一しなければ」(ユン・ミギョンさん・33、「万景峰92」号で釜山に到着した北の応援団を出迎えながら)

 「北の同胞とこうして会えて胸が詰まる思い。彼女たちが釜山に来るなんて想像もしなかった。北の同胞が15日間も釜山にいるというのは奇跡のようだ。これは6.15共同宣言の生活力が証明されたということだし、共同宣言の実現こそが統一への唯一の道だと思う。今回の出会いをきっかけに政府、民間レベルでの交流が活性化されるのを願う」(キム・フンさん・32、「万景峰92」号で釜山に到着した北の応援団を出迎えながら)

 「共同入場を見て涙が止まらなかったし、民族の血がたぎった。私たちはやっぱり同じ民族だし、統一はかならず実現しなければならない。今日の共同入場を機に北南がより交流を深め、民族の和解と団結の雰囲気をさらに高めていかなくては」(女性同盟愛知県岡崎支部の林時代さん・52、開会式で共同入場する北南の選手を見ながら)

 「6.15共同宣言がなかったら北南の選手がひとつになる機会はなかっただろうし、私たちが南の地でこの感動を味わうこともなかった。もう祖国は、統一に向けて一歩ずつ着実に進んでいる。遠くない将来、北と南が統一するであろうことを確信した」(大分商工会崔成鎬会長・51、開会式で共同入場する北南の選手を見ながら)

 「まさか南の地で北の選手が優勝するのを見るとは思わなかった。北南統一チーム優勝の再現だ。南で開かれた大会に北の選手が参加し、北南、在日の同胞がひとつになって応援する姿を見て、本当に統一したようだった。私たちがひとつの民族であることを強く感じた」(在日本朝鮮人卓球協会の姜英宙会長、卓球女子団体で北の選手が優勝した席で)

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