いつまでもトンポが集うハッキョに

各地の朝鮮学校で運動会


東京第1初中の運動会は統一ムード一色(9月29日)
 朝鮮学校は今、運動会シーズン。創立50周年を迎えた大阪朝鮮高級学校(東大阪市、13日)をはじめ各学校で行われている運動会では、児童・生徒たちの堂々とした姿、その姿に元気づけられた同胞でにぎわいを見せている。

 9月29日に開かれた東京朝鮮第1初中級学校(荒川区)の運動会は同日夕、北と南のチームが合同行進した釜山アジア大会開幕式に合わせ、統一ムード一色だ。運動場には大型の統一旗が飾られ、「統一列車! 未来の希望をのせて走れ!」などのスローガンも。

 運動場に設けられた観覧席は、保護者や孫の姿に目を細めるハルモニ、ハラボジで埋め尽くされた。一家総出の家庭も多く、4階建て校舎の廊下までぎっしりだった。

 障害物競走や親子リレー、朝・日生徒のリレーに続き、団体競技の体操。初級部2、3年のリズム体操「KOREA前に」、初級部4、5、6年の棒体操「おめでとう アジア大会」、中級部生徒の旗体操「統一アリラン」と続き、会場はさらに盛り上がりを見せた。

 中級部生徒たちは、白地に青の朝鮮半島が描かれた大統一旗で運動場を埋めた。「アリラン」のメロディーが流れるなか、統一旗が波打つ。最後は観客への感謝の気持ちを込め、運動場を1周した。会場からは大きな拍手がわき起こり、涙する同胞もいた。

 初3の息子を通わせている宋智美さん(35)は、「いろいろ辛いことも多いけど、やっぱり同胞がたくさん集まってこそ、学校だなと思う。ここは私にとっては母校。卒業して20年たつが、いつまでも子どもたちでにぎわう学校であってほしい」と語った。

 6日には、東京朝鮮中高級学校(北区)の運動会が行われ、4500人の同胞が集まった。高級部1、3年の2人の娘を見にきた李千英さんは、朝鮮学校児童・生徒たちに対する迫害が続いているなか、「運動会が無事終ってよかった」と安心した様子だった。保護者の尹鳳松さんも、「過去と変わらず、堂々と運動会ができて本当によかった。今後も子どもたちの思い出に残るような運動会にしてほしい」と期待を寄せた。

 会場には日本市民や南の同胞も駆けつけた。北島知織さんは、「初めて見たが、運動場に広がる統一旗に統一後を担う若者の姿を見た。大変だろうが、これからも子どもたちのために民族教育を支えてほしい」とエールを送った。

 同日の東大阪朝鮮中級学校(大阪市)の運動会も2000人でにぎわった。2人の子どもを通わせている李炳寛さんは、「一所懸命な子どもたちを見ながら、ソンセンニム(先生)への感謝の気持ちでいっぱいになりました」と感激した様子だった。

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