結成55年迎えた女性同盟、東京・朝鮮会館で祝う会

広範な層に支持、愛され民族愛あふれる団体に


 「在日本朝鮮民主女性同盟(女性同盟)結成55周年を祝う会」が11日、東京・千代田区の朝鮮会館で行われ、総聯中央の徐萬述議長、許宗萬責任副議長が商工連の梁守政会長(兼副議長)、呉亨鎮副議長、女性同盟中央の金昭子委員長をはじめ、北海道から九州まで全国の女性同盟活動家250余人とともに参加した。

 開会に先立ち、女性同盟の結成から現在に至るまで55年間の歩みと地域の活動を紹介したビデオクリップ「同胞女性とともに歩んだ55年」が上映された。

 会では徐議長が祝辞を述べ、1947年の結成以来、同胞社会の車の片方の車輪として祖国と民族、同胞社会と後世のために築いてきた功績をたたえながら、1世が残した愛国伝統、愛族精神を代を継いで輝かせてほしいと強調。朝鮮女性の英知と団結力をこれからの愛族愛国運動にも続けて発揮していくことを期待すると述べた。

 つづいて金委員長が報告。全国700余カ所におよぶ活発なサークル活動をはじめ、就学前児童事業、「アリラン公演」奉仕隊などの愛族愛国運動、日本市民との連帯活動など過去の活動成果を振り返りながら、女性同盟活動を時代と同胞女性の要求に沿った活動へと大きく転換し、広範な同胞女性に支持され、愛される、笑いと民族愛あふれる団体を目指していかなければならないと強調。@民族性の固守A民族教育の発展B同胞女性の地位向上C愛族愛国運動D日本、世界中の女性たちとの親善強化などに尽力し、「広げよう同胞女性10万人ネットワーク」運動をこれからも力強く繰り広げていくことを決意した。

 会では「朝鮮女性と連帯する日本婦人連絡会」の清水澄子代表が来賓のあいさつを述べ、「結成から55周年という記念すべき年を厳しい状況で迎えたが、困難を乗り越え、民族的、市民的な権利を勝ち取って統一へと力強く歩んでいってほしい」と述べた。

 つづいて三木睦子・日朝国交促進国民協会副会長の「暗く困難な時期ではあるが、これからも光り輝いてほしい」とのメッセージが代読され、その思いを込めて三木氏自らが製作した卓上スタンドが贈られた。

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 2部の芸術公演では、東京、東海、大阪の3地方歌舞団と東京朝高合唱部などによるのステージが繰り広げられた。とくに趙正心・大阪歌舞団団長の軽妙なトークは参加者たちを爆笑の渦に巻き込んだ。フィナーレでは、会場全体がひとつの輪になり、女性同盟中央が作った「強盛富興アリラン」の替え歌、「同胞女性アリラン」の曲に合わせてオッケチュムを踊った。

 各地の女性同盟では結成55周年を記念し、講演会、旅行、演劇、ファッションショーなどさまざまな催しを企画・実行してきた。11月21日に豪華イタリア旅行や豪華家電などが当たる大抽選会など一大イベントを予定している女性同盟大阪の金愛民委員長は、「民団、未所属をはじめすべての同胞女性が喜ぶような企画を、と考えた。これからもすべての同胞女性たちが『民族』をキーワードに気兼ねなく楽しめる場を提供し、大阪地域女性同盟の活動を盛り上げていきたい」と語った。

 札幌では数年前、就学前の子どもを持つオモニたちの会「ミレ会」を支部独自に結成、全道的な交流イベントなどを催し、若い世代のオモニ同士の交流を深めている。女性同盟北海道の柳純玉委員長は、「地域柄、他地方から結婚して来る同胞女性や、在日同胞に嫁いだ日本人女性も多いが、彼女たちも同会を通して横のつながりを作ることができた。このような活動を通し、20〜80代までが地域分会の集まりに顔を出すようになった。これからも若い人が気軽に顔を出せる地域作りを目指し、同時に民族教育の良さを伝えていきたい」。

 16歳の時、実家の山口で結成大会を体験、昨年まで42年間支部委員長として第一線で活躍した金敬蘭顧問(71、東京・中央江東支部)は「今まで愛族愛国の道を歩んできた女性同盟の結成55周年を迎えることができて、感慨深い。女性同盟は私の青春そのものだった。これからも変わりなく民族性を守っていってほしい」とエールを送っていた。(李明花記者)

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