真の友好関係構築を
日朝友好京都学生の会設立
式ではまず、総聯京都府本部の琴基都国際部長が基調講演を行った後、会代表の梅崎有佳さん(同志社大学文学部1年)が代表あいさつを行った。 あいさつは、過去において日本と朝鮮は「支配」と「被支配」の関係におかれ、その中で朝鮮人が甚大な被害を受けた、第2次大戦後は冷戦構造の中で朝鮮半島が2つに分断され、日本は韓国ときわめて不十分な戦後補償を、朝鮮に対しては一貫した敵視政策をとってきたと指摘した。 そして、朝鮮半島と日本の友好関係とは、半世紀以上敵対関係にあった日本と朝鮮の国交正常化なしには考えられないと述べた。 そのうえで、国交正常化の実現には国家レベルでの外交交渉が大きな役割を果たすのはもちろん、同じ土地に住む日本人と在日朝鮮人が互いに意思疎通をはかり、理解と調和の努力を続けていくことが、ひとつの大きな足がかりになるとして、日本と朝鮮半島の真の友好関係構築を目指すために同会の設立を決意したと強調した。 式の後、交流会が行われ、6、7人ずつが1つのテーブルに座り、京都留学同に所属する学生と日本人の学生がざっくばらんに話し合った。中には今年ピースボートで訪朝した日本人学生もおり、同じく今年祖国を訪問した留学同の学生と共通の話題で盛り上がっていた。普段の学生生活、民族や在日朝鮮人問題、人生観などテーマは尽きなかった。 留学同側代表の゙民根さん(龍谷大学法学部4年)は、「普段の活動は同胞学生に主眼を置いたもので、それはそれで間違ってはいない。だが、日本人学生の中にも問題意識を持った学生は大勢いる。こうしてじっくり話し合えば民族や僕たちが考えていること、日本社会に求めていることなど通じ合える部分はたくさんある」「留学同の活動を日本社会に広く伝えるためには、このような日本人学生との対話と行動も重要だ」と語った。 梅崎さんは、「今回、会を立ち上げるにあたって多くの方々の後押しを受けた。代表としては未熟だが、日朝友好の架け橋に少しでもかかわれたらと考えている」と抱負を語っていた。 会では今後、月2回の学習会、日本人学生と在日朝鮮人学生の文化・学術的交流、在日朝鮮人問題解決への取り組みを共に行っていく予定だ。日朝友好の機運を高めていく努力の一環として、人々が興味、関心を抱くようなイベントを企画、開催していく計画だ。【留学同京都】 |