取材ノート
意識改革と人材育成
23、24の両日、焼肉店経営集中講座の取材をした。以前1度参加したことがあったが、今回の講座は焼肉店経営者でなくとも学ぶことが多かった。
BSE(いわゆる狂牛病)問題、デフレ不況などにより焼肉業界は青息吐息。そんな中でも、売り上げをBSE発生前のレベルまで押し戻した店や、繁盛している店はたくさんある。この差はどこから生まれるのか。 出演した講師たちは、「意識改革」「常識にとらわれない」「まずは自己否定」ということを強調した。 焼肉文化を築き上げたという在日のプライドが、いつしか「見えない枠」になってしまい旧態依然のメニューや内装、接客や販売促進などに悪影響を及ぼしたと言うのだ。 こうしたことは、何も焼肉業界に限ったことではない。大手企業の不振や倒産は、いまや日常茶飯事となっている。もちろん、経済状況やその他諸々の複雑な原因はあるだろうが、「大手としてのプライド、やり方」に固執しすぎたことも、原因の1つにあげられるのではないだろうか。 講座でもう1つ強調されたのは、「人材育成」。ある講師によると、「じんざい」には4つのタイプがあり、「人財」「人材」「人在(ただいるだけの人)」「人罪」の順になっているとか。果たして自分はどの「じんざい」なのか、胸に手を当てて考えてみた。 経済、経営と言うと、とかくカネやモノにばかり目がいきがちだが、何事も最終的にはヒトであるということを感じた。また、世の中のニーズは常に変わるもので、1人の記者としてどれだけ同胞のニーズに応えられているか、そのためのスキルアップをどれだけしているかを考えさせられた。 折しも総聯分会代表者大会―2002が開かれている。在日同胞の過半数を獲得するためにも、意識改革と人材育成に力を注ぎ組織像を一新する時が来ているのではないだろうか。(松) |