朝・日国交正常化会談と関連した朝鮮外務省代弁人回答


 朝鮮外務省スポークスマンが5日、最近行われた朝・日国交正常化会談と関連した朝鮮中央通信社の記者の質問に答えた内容はつぎのとおり。

 10月29日から30日まで、マレーシアのクアラルンプールで国交正常化のための朝・日政府間会談が行われた。

 会談で双方は、朝・日平壌宣言履行に関する互いの意思を再確認した。

 これは評価すべきものである。

 しかし、実質的な問題討議では進展は見られなかった。

 それは日本側が国交正常化の基本問題である過去の清算問題を後回しにし、核問題や拉致問題といった懸案問題をまず討議しようと固執したことで、対話双方間の信頼を低下させたからだ。

 朝・日平壌宣言履行における基本は、日本が罪多き過去を清算することである。

 小泉総理がこの問題を解決する決断と意志を持って訪朝したので、朝・日平壌宣言が出たのである。

 朝・日間で不幸な懸案問題が引き続き発生することになった根源と出発点も、日本が過去に朝鮮人民の前に犯した犯罪の過去をこんにちまで清算していないところにある。

 こうしたことからわれわれは、国交正常化と経済協力問題を優先的に討議・合意することで両国間の古い遺物をなくすことが、朝・日関係の根本的な改善と懸案問題の円満な解決につながると認め、それに見合った討議方式を提起した。

 しかし、日本側は平壌宣言で国交正常化と経済協力に対する意志を確約したにもかかわらず、会談場では核問題と拉致問題がまず解決されるまでは、他の問題討議に入れないと主張した。

 これは本末転倒な論理であるばかりか、日本のこうした態度は現在重大な問題点を引き起こしている。

 核問題について言えば、米国の対朝鮮敵対視政策と、われわれに対する核先制攻撃の脅威から生まれたもので、わが民族の安全と直結した問題だ。

 日本が、われわれの安全を保障する能力がないことを知りながらも、われわれと核問題を討議することに固執するのは、結局米国のスポークスマンの役割を果たしているのではないかという疑惑を生じさせるだけだ。

 われわれと日本との間に安保問題があるとすれば、平壌宣言を通じて行った互いの安全を脅かす行動をしないという約束を相互に守ればいいだけだ。

 これは、国交正常化を実現する過程で実証されるだろう。

 拉致問題でも、日本側はわれわれとの約束を最初から反故にすることで信義を裏切り、ようやく築かれ始めた協調の雰囲気を台無しにしたばかりか、かえって事態をより複雑にしている。

 今回の会談結果をもって当該機関と朝鮮人民は、朝・日平壌宣言の履行に対する日本の言動が一致していないという不透明な条件の下で、核およびミサイル問題を含む安全保障上のさまざまな事項を慎重に考慮しなければならないという意見を強く提起している。

 とくに当該部門では、朝・日国交正常化会談が今回のように空転を繰り返し長期化した場合、ミサイル発射延長措置を再考しなければならないという意見も提起されている。

 われわれは新たに醸成された事態を厳密に検討している。

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