「みなさんの頑張りで、今の同胞社会がある」

女性同盟結成55周年東京顧問たちの集い


 東京の女性同盟組織の分会や支部、本部で懸命に働き、第1線を退いた人たちを招き「女性同盟結成55周年祝賀東京顧問たちの集い」が、12日、東京・錦糸町にあるロッテプラザで盛大に開かれた。

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 この集いに出席したのは約230人の顧問たちと女性同盟関係者たち。まず、東京顧問会金福連会長があいさつに立ち、1947年の女性同盟の結成は、祖国が解放されたものの封建的な因習と民族差別のくびきにあえぐ同胞女性たちが自らの運命を切り開く契機となった述べた。

 祝賀のあいさつを述べた総聯東京都本部金守埴委員長は「総聯の愛国運動の歴史を振り返る時、そのすべての厳しい局面に立ちはだかり身を挺して闘ったのは1世のハルモニたちであり、みなさんである。その労苦があったからこそ、今日の総聯組織があり、同胞社会があり、民族学校がある」と顧問たちの歩みを称えた。女性同盟中央の金昭子委員長も祝辞を述べ、「現役の頃もその後も、辛い仕事を厭わず全力で同胞社会を支えてきた顧問たちを誇りに思う。今後もそれぞれの地域で、生涯現役の精神で元気に次世代を導いてほしい」と語った。

 女性同盟東京・朴愛淑委員長の乾杯の音頭の後、宴会が開かれた。宴会では司会者に促されて尹貞淑・江戸川支部顧問(71)が体験談を語った。尹さんは日本の学校に通っていた頃は民族意識も低かったが、女性同盟の活動を通じて、言葉や歴史を習い、民族性を取り戻した。「お陰で夫と出会い、結婚できた。同胞愛あふれる地域の人々と強いきずなを持って生きられたのも女性同盟があったからこそ。拉致問題で厳しい情勢が続いているが、今こそ踏ん張って、同胞社会を守っていきましょう」と力強くアピールした。

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 台東支部の金用文顧問(78)もかつての闘争の日々を語りだした。金顧問は植民地支配下の、済州島で生まれ育った。全羅南道光州で解放を迎えたものの5年後に朝鮮戦争が勃発。「家族や親戚は済州島4・3事件の時に一斉蜂起して、捕まって殺されたり、行方不明になった。私は命からがら日本に留学していた夫を追って、二人の娘を腰にくくり付け、ポンポン船に乗った」。総聯結成後、教育事業に尽くした夫と共に、7人の子供全員を朝鮮学校に送り出したことが一番の誇りだと語った。「どこにいても、いつまでも同胞と助け合って暮らしていきたい」と語ると満場から大きな拍手が送られた。金さんは同胞の結婚式の度に、歌舞団のメンバーたちをねぎらい、感謝状を渡し続ける濃やかな心遣いを何十年も続けてきたという秘話も紹介された。

 顧問たちが参加する各支部の芸術サークルの歌や踊りも披露され、会場は終始弾けるような笑いの渦に巻き込まれた。参加者はみなで元気に祖国統一の日を迎えようと乾杯をしたり、記念写真を繰り返していた。(朴日粉記者)

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