在日本朝鮮留学生同盟

「日朝間の問題、自分たちの課題に」

朝・日医学生の出会い


 大阪市立大学医学部に通う張良実さんは今春、南朝鮮の大学の医学部に留学するにはどうしたらよいのだろうかと、ふと疑問がわいた。その方法を調べている最中にネットを通じてある医学生と知り合った。

 ネットを通じて知り合った張さんと医学生のAさん。Aさんが梨花女子大学に直接連絡を取り、可能かどうか具体的に調べてくれたことがきっかけで2人の交流は始まった。

 朝鮮について知らないことが多かったAさんに、張さんが留学同祖国訪問団で訪れた際に見聞きした、朝鮮の医療事情を伝えてあげた。

 朝鮮と日本との関係、在日朝鮮人問題、ひいてはアジア全般にわたる医療に関する諸問題にまで話はおよんだ。

 「ぜひ一度朝鮮を訪れたい」という思いを抱くようになったAさんは、張さんとともに「アリラン」公演を観覧するための留学同参観ツアーに参加することになった。

 朝鮮を訪れたAさんは「過去に朝鮮を植民地支配した日本人である私を朝鮮の人々がどのように受け止めてくれるか、訪朝前は正直言って不安もあった。同じアジアに暮らす人間同士が憎しみ合うのではなく、心の平和を取り戻すためにも、私自身が朝鮮について少しでも多くのことを学ばなければという思いから参加した。これからは偏見のないしっかりとした視点をもって、日朝間の問題を自分自身の課題としてとらえていきたい」と感想を述べていた。

 一方、張さんもAさんとの交流を通じて、「正面を見据えてきっちりと交流していけば、朝鮮のこと、祖国のことを正しく理解してくれる日本の人たちがいるということを知った」と語る。

 「朝・日間の関係が厳しい状況にある今こそ、日本の大学生たちと互いに理解を深めながら、手を取り合って前に進んでいきたい」(張さん)

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