在日本朝鮮留学生同盟

第2回医療系同胞学生交流会

知識、経験交換する場に


 11月9〜10日にかけて、大阪と兵庫で「第2回医療系同胞学生交流会」(KS医療ネット関西主催、留学同主管)が行われた。交流会には医療系同胞学生34人をはじめ、朝鮮大学校体育学部の学生、若手医療人、関係者ら46人が参加した。交流会は、「同じ民族同士、そして医療人の卵として交流を深め、医療に関する情報や経験を交換し刺激し合うためにもネットワークを広げたい」との医療系同胞学生たちの熱い期待と要望を受け、昨年の第24回医協学術報告会に時期を合わせて、初めて開かれたものだ。

 2回目となった今年の交流会。初日は、在日同胞がもっとも多く居住する大阪市生野区にある共和病院と老齢者介護施設「ハーモニー共和」を参観した。病院実習などを経験している学生たちの目には、診療はもちろん運営も同胞を中心に行われている院内の様子が新鮮に写ったようだ。その後、同院の辺秀俊院長が「同胞医療のあり方」と題し講演。医協西日本本部の李英一会長や共和病院に勤務する若手医療人も交え座談会を行った。

 夕方には鶴橋駅の近くにある朝鮮居酒屋「有理」で交流会を行った。交流会には若手医療人や京都の老人介護福祉施設「エルファ」の職員など多くの医療関係者が参加した。

 2日目は、神戸国際会議場で開かれた第25回医協学術報告会に参加。学生たちは午前中、医学、薬学、看護などの各分科会に分かれ、実際の医療現場の経験にもとづく各種の報告を熱心に聞き入っていた。

 午後からは、朝鮮学校の学校保健事業に関する報告会、シンポジウム「21世紀の先端医療を考える」が行われた。参加した同胞学生たちは、日頃学校の授業では聞けない医療知識に興味深げに聞き入っていた。

 学術報告会後に開かれたレセプションでは、北海道から参加した学生をはじめ、今年の4月と10月にそれぞれ結成された「KS医療ネット東海」と「KS医療ネット関西」の代表ら各地域の医療系学生たちが報告会の感想とこれからの決意を述べ、先輩医療人たちに拍手で迎えられていた。

 「全国的な集まりがもっと増えれば」「本名で就職活動すべきか迷っていたが、朝鮮人として立派に活躍している先輩医療人たちの姿を通して、必ず本名で同胞医療に携わっていきたいと決心した」「活発な東海や関西での活動のような地域に根ざした医療系の同胞学生同士のネットワークを作っていきたい」などの感想が聞かれた。

 参加者たちは、同胞医療人として活躍すべく将来への高い抱負を抱き、それぞれの地域に帰っていった。

日本語版TOPページ