春・夏・秋・冬 |
黄金色一色に染まった銀杏の木の葉が散り始めた。朝、出勤の途中、歩道に重なり合うようにして埋め尽くしたこの黄金色の落ち葉を踏みしめるのが何とも心地よくて、わざわざ遠回りしてしまうこともある。冷気に神経がピーンと張り詰めて清々しい。心洗われたような気持ちになる
▼先日、天気予報を聞いていて、なるほどと思ったことがあった。というのは、この欄のタイトルではないが、春夏秋冬、四季の存在する日本列島。冬から春に向かう天候のサイクルと、秋、そして冬に向かうそれとがほぼ同じだという ▼晩冬から初春にかけて、三寒四温、一雨ごとに春の訪れが近づく。実際そうだ。そのたびに気温が少しずつ上がって春本番。そして新緑の頃、梅雨入りを経て夏に至る。秋から冬にかけても同様である ▼残暑から9月末頃の長雨を経て秋を迎え、そして一雨ごとに寒くなる。季節の対比する北半球と南半球のように、四季も夏を境に同じ巡りをする。水の惑星、地球の不思議というか、規則的なリズム、歩みを繰り返す自然の奥深さにあらためて感じ入ってしまった ▼このように、年ごとに多少の変化はあるものの、自然はわかりやすい。変な邪推をする必要もなく、同じ光景を思い浮かべていればよいのだから。それに比べて人間社会の煩雑なこと。理念は気高いが、実際の行動の血なまぐさい事といったらない。身近な例では朝鮮半島。この約10年間、ほぼ同じ事が人為的に繰り返されてきた。核の惨禍を口にしながらの核独占による恫喝。朝米不可侵条約はだから必要なのだ。(彦) |