人・サラム・HUMAN
認め合って真の交流を
埼玉県朝霞市立朝霞第一中学校教諭・中條克俊さん
「日朝の歴史にはいいページも悪いページもあるが、学生たちが日朝の関係を知ることが大事。それからが交流の第一歩となる」
11月30日、埼玉朝鮮初中級学校で行われた文化祭で朝鮮学校の中級部生徒と日本の中学生たち約30人の前で、「知ることが交流の第一歩」というテーマで初めて授業を行った。身の回りにある朝鮮の文化を食べ物や普段使う言葉から例を挙げ説明し、朝鮮と日本の歴史を分かりやすく話した。 去年まで朝霞第四中学校で教鞭をとり、98年9月に同校で行われた文化祭のオープニングセレモニーで、「関東大震災」と「チマ・チョゴリ事件」をモチーフにした劇が生徒たちによって上演され、シナリオは自ら書いた。日本社会に今も残る差別意識をなくしていこうと訴えた。 「日本に住む外国人、とくに最も身近に存在する在日朝鮮人のことをしっかり知っておかなければ、子供たちの世界観は偏ってしまう」 歴史、地理、公民など社会科すべての科目で朝鮮と在日朝鮮人の問題を重視した授業を行っており、日本の学生たちに日朝の歴史認識をしっかり持ってもらいたいと願う。 「若い世代の人たちに少しでも交流する機会を与え、しっかりと日朝の歴史を教えていかなければ。互いの歴史を振り返り、認め合うことで初めて『真の交流』が生まれる。これからの時代を担っていく子供たちに対する期待は大きい」 サッカーボールで国際交流 ピースボール代表スタッフ 新藤あゆみさん ピースボールは、世界の子どもたちにサッカーボールを届け、サッカーを通じて国際交流をするプロジェクトチーム。国際交流NGOピースボートの船旅を通じて、サッカーボールを「架け橋」に世界をつなぐ活動を行っている。 新藤あゆみさん(23)はピースボールの代表スタッフ。来年の「地球一周船の旅」に向けて、陸での活動を行っている。陸での主な活動内容は、世界各地のボールを持てない子どもたちに手渡すサッカーボールを集めること。家庭や学校などで、眠っているボールを収集する。 99年から現在までピースボールは、エリトリア、南アフリカ、ベトナム、ブラジル、マダガスカル、東ティモールなど各国の難民キャンプや幼稚園、小学校、孤児院、青年団体などにボールを渡してきた。 「提供してもらったボールは、責任を持って、世界各地へ届けます!!」。 |