「人権と生活」がリニューアル

特集は朝・日国交正常化


 在日本朝鮮人人権協会の会報「人権と生活」15号が発行された。レイアウトをリニューアルし、以前より読みやすく編集されている。特集は、「朝・日国交正常化とこれからの在日同胞社会」。11月9、10日に開かれた同協会の研究交流集会では朝・日平壌宣言で「誠実に協議する」とされた在日朝鮮人の地位問題に議論が集中したが、その場で発表された朝大の任京河講師、金一雄助手、京都光華女子大の金明秀助教授、ルポライターの姜誠さんの発言がまとめられている。地位問題の課題はさまざまだが民族教育問題は金舜植弁護士が、国籍問題は白吉雲司法書士が論説を寄せた。

 同胞障害者の無年金問題に取り組む滋賀県在住の金太一さん(仏教大学大学院)は、朝鮮半島や同胞社会に根深い障害者への差別意識の根を儒教思想に探り、台湾出身の載英華・ノースカロライナ州立大助教授は、日本で盛んに叫ばれている「多文化共生論」の盲点を突いて示唆的だ。

 無年金障害者訴訟を支援する鄭明愛さん、「南北コリアと日本のともだち展」に参加するためソウルを訪れた東京第5初中の金聖蘭教員、国連人権委員会で性奴隷問題の解決に取り組む宋恵淑さんら女性の活躍も光る読み物に仕上がった。

 問い合わせ=人権協会(TEL 03・5818・5424)、頒価=800円

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