始めてみよう朝鮮将棋(7)

「チャンフン!」「モンフン!」


◆かけ声◆

 ゲームを進める際、よく使われるかけ声≠ェいくつかあります。対局者同士、声を掛け合ったり、観覧者が応援で使う場合もあります。観覧者は、弱者を応援する場合が多いようです。

 覚えておくと、朝鮮将棋がよりいっそう面白くなるでしょう。

かけ声

意味

チャンフン 相手の将(チャン)を詰めに行った1手の時に発する。
モンフン チャンが詰められたが何とか生きのび、「まだまだたたかえる」との意味で返すかけ声。
ハプピョン 同じ兵同士、横に並ぶこと。
ハプチョル 同じ卒同士、横に並ぶこと。
ミョンポ 包がチャンの真上に移動すること。
イプクン 相手の宮城内に入ること。
キポ 宮城内のキの位置に包が来ること。
キマ キの位置に馬が来ること。
ピッチャン 引き分けること。

 表を参考に見てみましょう。 

 「チャンフン」とは、相手の将(チャン)を詰めに行った1手の時、発します。日本将棋の王手≠ニ同じで、「どうだ」と言わんばかりの得意気な顔をします。「チャンフナ」「チャンイャ」とも言います。

 それとは逆に、相手に「チャンフン」と詰められそうになったが、何とか生きのびることができ、「まだまだたたかえる」との意味で返す「モンフン」というかけ声もあります。

 同じ兵同士、横に並んだ時は「ハプピョン(合兵)」、卒同士は「ハプチョル(合卒)」と呼びかけます。

 観覧者の場合、例えば、卒が取られるので「ハプチョル、ハシヨ(合卒しなさい)」などと使います。 

 また「ミョンポ(面包)」とは「包」がチャンの真上に移動することを指しますが、チャンが危ないので「ミョンポ、ハシヨ」などといった具合に使うこともできます。

 また、自分の駒が相手の宮城に入った時は「イプクン(入宮)」と言い、また宮城内のキの位置に「包」が来たら「キポ」、「馬」が来たら「キマ」と言います。

 引き分けの時は「ピッチャン(比局)」、と言います。

 かけ声があれば、勝負は盛り上がるでしょう。(朴健治・京都社協顧問)=おわり

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