春・夏・秋・冬 |
ソウル市庁前を埋め尽くした10万人の群衆が大型の星条旗を引きちぎる光景を見ながら熱いものがこみ上げてきた。2人の女子中学生が米軍の装甲車にひき殺された事件。犯人の米兵2人が無罪判決を受けたのを機に、南で反米気運がかつてない盛り上がりを見せている。14日に全土60カ所で行われた集会は、政府も「史上最大」と見ているほどだ
▼芸能界でも動きが顕著だ。若者に人気の高い尹道賢(ユン・ドヒョン)バンドは全国ツアー中の先月30日、全州での公演席上、事件で犠牲となった女子中学生に深い哀悼の意を表した後、米軍とブッシュ政権に責任を追及するメッセージを送ったという ▼このユン・ドヒョンバンド、9月にMBC公演団のメンバーとして平壌を訪れている。金髪にロック調の曲に圧倒されながらも、北の若者たちは最もシンパシーを感じていたそうだ。北でも知られている「朝露」「ああ統一コリア」を熱唱する姿に、「統一志向の感情を共有できた」と感じた聴衆も少なくなかったようだ ▼祖国平和統一委員会(祖平統)は15日、核施設の凍結解除について、「米国の経済窒息戦略」に対抗したもので、「南朝鮮にいかなる脅威にもならない」と強調した。あくまで、米国が重油提供を中止したことで生じた電力損失を補うための措置、というのが北側の主張だ ▼反米と統一はつねに無関係ではありえない。米国の被害にあってきたのは南北問わず朝鮮民族だ。だからこそ、同族が団結して統一を実現しなければならない―祖平統の談話はそう言いたいのだと思う。(聖) |