選択、予約、ビザ申請まで一括
トラブル対策万全
中外旅行社
昨年の「米国同時多発テロ」後、減少し続けた海外渡航者数も、今では少しずつ回復の兆しが見られる。在日コリアンも例外ではない。在日コリアンの間で信頼の厚い旅のエキスパート、中外旅行社(東京・台東区)によると、春休みを機に、学生たちによる個人およびグループ旅行、そして新婚旅行などその数は増えると見ている。ただ、朝鮮籍の場合、日本の旅行会社で予約したものの、ビザ(海外査証)の問題でトラブルが発生し、期待で胸を膨らませていた海外旅行を台無しにしたというケースも少なくない。そこで、30数年の経験とノウハウを活かし、北は北海道、南は沖縄まで全国の在日コリアンの海外旅行をサポートする中外旅行社の協力のもと、ビザ取得問題と人気の海外旅行先などについて紹介する。(羅基哲記者)
日本人と異なる複雑なビザ問題 ビザとは、訪問しようとする国の在外公館が、訪問者の旅券の有効性とその入国および滞在などについて審議し、入国を認定する表示のようなもの。渡航目的に応じて観光、通過、商用などに分かれる。 申請手続きは訪問国の大使館を含む領事館などで行う。 朝鮮籍の在日コリアンがビザを取得するには、例えば再入国許可書あるいは総聯中央本部発行のパスポート、申請書、理由書、写真などが必要(シンガーポールなど一部の国はビザ不要)だが、訪問国によって取得までの所要日数や提出する必要書類は異なる(中外旅行社HP参照=http://www.chugai-trv.co.jp/)。大使館によっては事前通報なしに変更されることもある。 また、日本人とはビザの取得状況などがまったく異なるため、日本の旅行会社で予約しトラブルが生じたという例が後を絶たない。 満足のいく旅を提供 例えば、「出発当日に空港で、渡航先国の訪問にビザが必要だと知って旅行を中断した」「ツアーを申し込んだ後、ビザは個人の問題なので自分で申請してくれと言われた」「ビザ申請代行を引き受けてはくれたが、経験不足のためたらい回しにされたあげく、出発日に間に合わなかった」「法外な申請手数料を請求された」「旅行の申し込みとビザ取得代行を異なる業者に頼んだため取得したビザの種類が違っていた」「トランジット(乗り継ぎ)国のビザを取っていなかったため、入国できなかった」「行きと帰りの2回分のビザが必要だったが、1回分しかなく、予定変更を余儀なくされた」「通称名で予約を入れたため、飛行機に乗せてもらえなかった」――など、多くのトラブルが発生している。 「だからこそ、在日コリアンの複雑な立場を理解し、めまぐるしく変化するビザ取得の状況にじん速に対応することが求められる。お客様一人ひとりのニーズにあった旅行選びから予約、適切で必要なビザ取得手続きまであわせてご案内し、必ず満足のいく旅を提供します」(中外旅行社) 同社では、自社主催の旅行をはじめ、日本交通公社(JTB)や日本旅行、近畿日本ツーリストなど大手旅行社23社と提携、30の海外パッケージ(パック)旅行を取り扱っており(中外旅行社HP参照=http://www.chugai-trv.co.jp/)、「料金の上乗せ」などは一切行っていない。 ビザ取得の手続き料金は、全方面一律4500円に値下げ設定している。これは日本の旅行会社と比べてお得だ。ハネムーンの場合は無料。なお、各大使館に支払うビザ代はいずれも別途料金が加算される。 対象に応じて広がる渡航先 近年、海外旅行者数が増えている要因は、各社こぞっての激安ツアーの販売、テレビや雑誌などでの宣伝などにあると言える。 同社の調べによると、ハネムーン旅行先のトップはイタリアで、「観る」「食べる」「ショッピング」など、どれをとっても魅力が満載なところが人気を呼んでいるという。そしてヨーロッパ周遊、ハワイ、ラスベガス、アジアの順で、人気が高い。また友人・グループ(20〜30代)旅行はタイ、社員旅行はグアム、熟年旅行はイタリアがトップとなっている(各渡航先ベスト5別表)。在日コリアンの対象も幅広く、それによって目的地も多彩だ。 欧州15カ国共通のビザも ハネムーン先上位に上がったイタリアを含むヨーロッパ旅行だが、その場合、「シェンゲン条約を締結している国なら共通のビザを取得するのを勧める」と同社海外担当の李さん。「トランジット国のビザ不取得で入国不可」などのケースがあるからだ。 通常、ヨーロッパに旅行する際、飛行機と送迎・ホテル、食事などが包括されたパック旅行を利用する人がほとんどで、特別にフライトが確約されたコース以外は出発直前にフライトが決まり、陸続きのヨーロッパ方面へは経由便を利用することが一般的だ。「私はイタリアに行くのだからそのビザだけで大丈夫」と思う人もいるが、それは大きな勘違い。純粋な空港乗り換えとして経由都市を訪れる場合でも、滞在予定国と経由国のビザが必要となる。 そこで大いに活用したいのが、先ほどの共通ビザだ。共通ビザを発行できる、シェンゲン条約に加盟している国は現在15カ国(フランス、イタリア、ドイツ、スペイン、ポルトガル、オーストリア、オランダ、ベルギー、ルクセンブルク、ギリシャ、スウェーデン、デンマーク、ノルウェー、フィンランド、アイスランド)。 最初に入国する国あるいは最も長く滞在する国に申請すれば発給され、加盟すべての国の滞在が可能になる。 こうしたアドバイスも中外旅行社ならではのことだ。 電話、ファクス、Eメールでも 旅行の相談、予約などは電話、ファクス、EメールでもOK。 中外旅行社が提携している日本の旅行会社のパック旅行の場合、商品名を指定すれば、空席があるかないかを即確認できる。 ビザ取得の所要日数などを打算し旅行が可能と判断されれば、必要書類の準備に取り掛かる。必要書類などは郵送でも可能なため、全国どこからでも安心して予約ができる。
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