人・サラム・HUMAN

母校サッカー部再生に尽力

東京サッカー協会・金光泰新会長


 在日本朝鮮人東京都サッカー協会新会長に就任した金光泰さん(41)。14年間、会長を務めた金希鏡さん(現東京体育協会会長)からバトンを引き継いだ。

 「東京体協には、色々な競技別協会がありますが、やはりサッカー協会会長職は特別なポスト。責任感と重圧をひしひしと感じています」

 東京朝高29期卒業。伝統ある同校サッカー部に所属し、DFで活躍。しかし、「幻の日本一」と日本のマスコミに呼ばれた同校サッカー部において、苦い過去を持つ。帝京高校との練習試合が頻繁に行われていた当時、連戦連勝していた歴代の朝高サッカー部の中で、現役時代完敗した。

 そのことを自ら「帝京に歴史的敗北を喫したチーム」と評し、「サッカー部全員丸坊主になり、学校に行くのも恥ずかしかった」と振り返る。

 板橋区に住み、建築業を営む金さんは、第3期東京青年商工会会長職も務めた。

 青商会が主催したアボジサッカー大会に多くの同胞らが集ってくる姿に、サッカーというスポーツが同胞社会の求心力であると改めて実感した。とりわけ、OBとして母校サッカー部の復活を願う思いは誰よりも強い。

 「われわれの最終目標は東京朝高サッカー部の全国高校サッカー選手権大会出場、そして優勝すること。母校サッカー部再生のためにも、われわれ役員一同あらゆる努力を惜しまず、体を張って支えていく」と力をこめて語った。

読み書き習い本にした

来日26年 姜恵英さん

 ソウルから大阪に住む在日同胞に嫁いできて26年。焼肉店経営の姜恵英さん(49)が、このほど自伝を出版した。

 若い頃、ソウル大学校学長の秘書まで務めた姜さんだったが、来日後は日本語の読み書きができず、大変な苦労を味わった。「耳にし、口にする言葉が書けないことは本当に惨め。在日1世女性たちのご苦労がよく分かりました」。

 しかし、持ち前の努力と根性を発揮。

 「ヒマを見つけては、新聞のちらしなどで安い買い物をするのに必要な言葉を夫に習ったり、書き写したり、子供からも教わったりして、いつの間にか、知らず知らずのうちに書けるようになった」

 その楽しみが募り、ついには「隣の国からアンニョンハセヨ」と題する本まで出版。子育て、家事、異文化との出会い、さらに祖国の統一を願う思いが綴られている。

日本語版TOPページ

 

会談の関連記事