日朝友好と自主・平和を

金正日総書記の誕生日祝し
岡山で日本人士ら250人が集い


集いに続き総聯岡山県本部主催で開かれた祝賀宴(10日)
 金正日総書記誕生60周年を慶祝する「日朝友好と日本の自主・平和をめざす集い」(岡山県実行委員会、キムジョンイル著作研究会全国連絡協議会)が10日、岡山市内のホテルで開かれ、各階層日本人士ら250余人が参加した。

グローバル化に反対

 集いではまず、同実行委員会委員長の田代菊雄・ノートルダム清心女子大学教授が主催者を代表してあいさつし、続いて来ひんを代表して総聯中央の南昇祐副議長、深田肇・前衆院議員があいさつした。なお、総聯岡山県本部の朴吉薫委員長も来ひんとして招待された。

 キムジョンイル著作研究会全国連絡協議会の木村睦路・名古屋芸術大学講師が基調報告を行った。

 基調報告は、@金正日総書記は21世紀を切り拓く指導者Aチュチェ思想が明らかにした人間と社会の輝かしい未来B朝鮮との友好・連帯が日本の未来を拓く――という3部分からなる。

 報告者は@で、金正日総書記が金日成主席の革命思想を発展させ体系化することにより、チュチェ思想を現時代の普遍的な革命思想にしたと指摘。また総書記は朝鮮においてチュチェの社会主義を建設するためにたたかうと同時に、世界的範囲で人民の自主性を擁護し、世界を自主化するための社会的運動を正しく導いていると強調した。

 Aでは、チュチェ思想が人間の本質的特性は自主性、創造性、意識性を持った社会的存在であるという人間に対する科学的解明を行い、現時代の特徴を自主性の時代であると規定したことに言及。あらゆる国と民族が外部勢力の支配と従属から抜け出て民族の独立を達成し自主権を堅持することで全世界の自主化の実現を図っていくことの重要性について指摘し、日本と世界を自主化することは、グローバル化の名のもとに強行されている米の武力による一極支配を打破して戦争を止めさせ平和を確立して各国の発展を保障していくための確固とした担保となると強調した。

 さらにBでは、朝鮮および総聯との連帯を深めて日朝国交正常化を急ぎ、そのためにもより深くチュチェ思想を学んでいこうと呼びかけた。

米・日政権を批判

 次にチュチェ思想国際研究所理事の鎌倉孝夫・東日本国際大学学長が「日本の対朝鮮政策とアジアの平和」と題して記念講演を行った。

 同氏は、朝鮮を「世界でもっとも危険な政権」と決めつけ圧力を強める近年のブッシュ政権の増長ぶりと、「強硬には超強硬で、善意には善意で」という原則的な対応ぶりを見せる朝鮮の態度について言及。アジアの平和を乱すのはいったいどちらなのだろうかと指摘した。

 さらに、ブッシュ政権がなぜテロのターゲットになったかの反省をまったくしないどころかテロを利用し、テロリストを養成しながら米多国籍企業の市場支配に対抗する勢力、組織、国家をすべて「敵」とみなして制圧しようとしていると強調。その直接的な狙いは中東、中央アジアの石油、天然ガスの利権確保、軍産複合体の利益拡大にあり、反テロ・帝国主義同盟を形成することで共通の「敵」への共同対処による帝国主義国間利害対立の抑制、世界経済分裂・ドル体制解体回避をも狙っていると述べた。

 また自主性の欠如した日本の小泉政権は、経済・金融、政治、軍事政策のすべてが対米従属で、自衛隊海外派兵と米軍行動への参加しか考えておらず、対朝鮮政策においてもまったく対米追従だと批判した。

 同時に、教科書問題や「靖国神社」参拝に見られるように過去の侵略・植民地支配への反省、謝罪がまったくないどころかむしろ美化して過去の清算、補償を拒否し、ブッシュ政権と一体になって朝鮮を敵視して「危険な国」を演出しながら自衛隊出動、有事法制の制定を急いでいると指摘。@日本経済の破たんは対米追従政策の結果A朝鮮敵視政策は自主路線を封じてアジア諸国・民衆と敵対B帝国主義・軍国主義は時代錯誤――だとして、このような日本の対米追従路線は破滅の道だと強調した。

 そして最後に、アジアの平和を築くためにはチュチェ思想を現実化し、@各民族・国家の自主権確立、相互尊重、連帯形成A自主性を阻害する勢力、要因の明確化B自己の生活基盤から平和確立の追求――をしていくことが重要だと述べた。

 続いて、各地からの活動報告が行われた。

 なお同日夕、金正日総書記誕生60周年祝賀宴が、総聯岡山県本部の主催で開かれた。

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