在日同胞写真家の秦如美さん、ニコンサロンで写真展
娘中心に『家族』がテーマ
4月に東京第5初級部3年生に進級する娘の金華淑さん、実母、義父母など、家族を被写体に、彼らの日常生活がテーマだ。 毎回多くの出展応募者が殺到するニコンサロン。今回も45人の応募があったが、出展できるのはわずか5人。秦さんはその中の1人に選ばれた。 「まさか通ると思わなかったので、知らせを聞いた時にはびっくりした」と、本人は謙遜するが、作品、構成共にしっかりしていると、審査員全員が票を投じた。 恩師でもある写真家の土田ヒロミさんが推薦してくれたのもおおいに励みになった。 初級部6年の時に父親からカメラをプレゼントされて以来、写真家になるのが夢だった秦さん。中級部の時には、朝鮮新報に写真が掲載されたこともある。 会社勤務を経た後、写真専門学校に3年間通う。その過程で土田氏と出会った。 「それまでは人に見せるために義務として撮っていた。でも、学校で学びすばらしい先生たちに出会う過程で、本当に撮りたい写真を撮ればいいんだと思えるようになり、気持ちが楽になった」 そんな気持ちで3年前から撮ってきたのが『家族』。 秋には写真集も出版される。 「これからも民族学校や家族など、在日社会をテーマに写していきたい。娘の成長を撮り続けるのは私のライフワークです」 ◇ ◇ 秦如美写真展「月の棲家」は3月12〜25日(午前10時〜午後7時、最終日は午後4時まで)、新宿ニコンサロン(新宿エルタワー28階、TEL 03・3344・0565)で開催。 |