大マスゲーム・芸術公演「アリラン」
民族の歴史を表現
朝鮮国家観光総局 黄鳳赫処長に聞く
2000年10月の作品米国務長官も絶賛 ―「アリラン」の特徴は。 大マスゲームに芸術公演を結合させた点が1番の特徴だろう。朝鮮独特の芸術作品といえる。朝鮮のマスゲームは、背景台(スタンドの人文字)だけでなく、グランドで繰り広げられる体操を組み合わせたものだ。今回の「アリラン」は、それに加え歌や舞踊、サーカスなどの芸術公演を同時に披露する。 2000年10月、朝鮮労働党創建55周年に際して行われた「百戦百勝―朝鮮労働党」と題した作品も、大マスゲームに芸術公演を加えたものだった。当時、朝鮮滞在中のオルブライト前米国務長官も観覧したが、豪華なパフォーマンスに称賛を惜しまなかった。 スタンドの人文字日・英語でも ―テーマは何か。 朝鮮民族の歴史がぎょう縮された代表的な民謡「アリラン」をモチーフにしている。 「アリラン」は、19世紀末の封建時代に生まれたが、「本調アリラン」「密陽アリラン」「氷川アリラン」など朝鮮半島各地のそれぞれの風土に合わせて、朝鮮民族の喜びと悲しみ、希望などが歌われている。今でも代々歌い継がれている。最近朝鮮では、民衆の願いが込められた「強盛復興アリラン」「統一アリラン」などの歌も作られている。 このように、朝鮮民族に親しまれている「アリラン」には、世紀にまたがる民族の運命史が詰まっており、今回、上演される「アリラン」では朝鮮民族の歩んできた波乱万丈の過去から、祖国の統一が現実問題として提起されている21世紀の新しい歴史の舞台が登場するまでの流れを、大マスゲームと芸術公演で表現する。 「アリラン」には、国際、国内コンクール受賞者をはじめとする芸能人、青年学生、児童ら延べ10万人が出演する。 作品は、序幕と終幕、そして4章10景から構成され、1つの章には約1400人が出演する。芸術公演の演目に合わせて変わるバックスタンドの背景台には、2万余人が出演する。人文字は、日本語と英語でも表記される。 計54の公演、宿泊、ガイドの準備も ―準備状況について。 現在、作品の完成を急ぐ一方で、宿泊、交通、ガイドなど観光客の便宜を図るための準備を急いでいる。公演は期間中、日曜日を除く週6回の計54回、行われる予定だ。時間は、日没時間の前後を予定している。 現在、世界中から問い合わせが殺到している。日本では今回、旅行社、マスコミ関係者を対象に懇談会を開いたが、大きな関心を示していた。(羅基哲記者) |