無年金同胞高齢者  地道な要請実る

富山など3市が給付金


 富山県下の3市が無年金状態に置かれている外国人高齢者に対して高齢者福祉金制度を設けることになった。今年4月から富山市と高岡市が月額1万円、滑川市が月額8千円を76歳以上の外国人高齢者にそれぞれ支給する。総聯本部によると、対象者となる同胞高齢者は約30人。県下ではすでに立山町、大山町(月額7千円)、婦中町、砺波市、魚津市(月額8千円)、大沢野町(年額1万3200円)が在日外国人高齢者福祉金制度を設けている。

 総聯本部では近年、各自治体に対して無年金同胞への給付金支給を求める要請活動を積極的に行ってきた。とくに県下同胞の6割以上が住む富山市が給付金を支給していないことから、同市と高岡市、滑川市、新湊市に対して集中的に要請。昨年春には滑川市長、新湊市長、富山市助役らと面談し、同胞高齢者が置かれた現状と無年金状態の在日外国人高齢者、障害者に対する日本政府の救済措置が講じられるまでの暫定措置として独自に給付金制度を設けることを要望。議員や担当課職員にも理解と協力を求めた。

 6.15共同宣言を受け、富山市に対しては民団富山地方本部と共同で要請活動を行った。

 この3年間、富山市では給付金の対象となる同胞高齢者23人が亡くなったという。総聯本部では、まだ給付金制度がない自治体に対して要請を続け、無年金同胞の救済をはかっていくという。【富山支局】

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