創立50周年迎えた大阪朝高

今後も地域同胞のより所に


 5〜6日にかけて、日本各地の朝鮮高級学校で入学式が行われた。今日(10日)、創立50周年を迎えた大阪朝高の入学式(5日)では、総聯大阪府本部の呉秀珍委員長と金弘輝校長があいさつ。新入生と父母らに祝福の言葉を述べながら、精神、肉体的にもっとも成長する高級学校時代に、目標をもって学び経験を蓄積し、同胞1、2世らが築き発展させてきた同胞社会を担う有能な人材に育ってほしいと語った。同校では、創立50周年を祝う各種記念事業を秋に予定しており、そのための実行委員会が昨年結成され、準備を進めている。

1万人が卒業

家族とともに

 大阪朝高は、4.24教育闘争(1948年)後、大阪をはじめ奈良、和歌山に設立された朝鮮初中級学校に通う子どもたちに高等教育を実施することを目的として、1952年4月10日に創立された。

 以来、半世紀の間に1万人を超える生徒たちが卒業し、祖国の社会主義建設に寄与する一方、総聯や商工会などの活動家、教員として在日朝鮮人運動の発展に貢献してきた。

 近年、とくには来年度から朝鮮学校のカリキュラムが新しくなることを前に、@クラス・朝青活動A学力B文化・スポーツ活動の強化、向上――など教育内容の充実化に学校をあげて取り組んでいる。

 同校ではまた、創立50周年に際して、21世紀という時代の要求に即した人材をより多く育て、学校が地域同胞学父母らの心のより所としていっそう大きな役割を果たしていける契機にしようと、各種記念事業を計画している。

記念集も作成

 記念行事としては、まず9月21日に太田府知事を招いての祝賀宴を催す予定だ。翌22日の日曜日には、記念式典、文化公演を行うほか、連合同窓会を結成する。現在、連合同窓会準備委員会が発足(委員長=金永八氏、16期卒)し、期別代表幹事らによる会合を重ねるなど、着々と準備を進めている。

 また、10月13日には体育大会を行う。

新たな希望を胸に入学した生徒たち

 一方、教育環境をさらに充実させるために、大阪朝鮮文化会館の大規模改装、校舎の補修、コンピューター室の拡充、図書室の整備なども行う。

 記念集の作成にも取り組んでいる。30周年の時には文集、40周年に際しては写真集を発行したが、今回は沿革史をはじめ各界で活躍する卒業生の寄稿文や紹介など、総合的な内容を盛りこみ、5月発行を目指している。学校のホームページも近日中に開設する予定だ。

 実行委員会では、これらの事業のために1億8000万円の予算を組み、卒業生をはじめ同胞学父母らの協力を呼びかけている。

 同校卒業生の趙太植さん(38、自営業)。次男の栄伍くんの入学を祝うために母校を訪れた。「学生たちが全員礼儀正しいのには感心した。学校も学校らしく大きく生まれ変わった」と語る。

 オモニの高尚美さん(38)は「私は日本学校を卒業したが、子どもがウリハッキョに通う過程で自然に民族について知ることができた。友だちをいっぱいつくり、民族の心を培ってほしい」とエールを送っていた。(羅基哲記者)

日本語版TOPページ