春・夏・秋・冬

 昨年に続き、4月の春親善芸術祭に参加するために平壌を訪れた南朝鮮の歌手金蓮子さん。本紙でも紹介したように、3回にわたる公演は大盛況だったという。金正日総書記は金さんと会見した席上、来夏にも来て、今度は地方の人々に公演してほしい、と語ったという。平壌出発に先立ち、本紙読者にあてたメッセージの最後で、今公演後、また招請されたらどうしようと、期待に胸膨らませていた金さんだが、それが現実のものになった

▼日本に活動の舞台を置く金さん、あるスポーツ新聞に週1回、「キム・ヨンジャ 虹の架け橋」というコラムを連載している。いつも興味深く読んでいるが、その最新号でさっそく帰還報告をしていた

▼日本でデビューして15年、そのなかでの思い出というと、食べ物だという。そして、今や日本社会でも広く知られるようになった朝鮮料理の冷麺に触れ次のように書いている。「昨年4月、キム・ジョンイル(金正日)総書記に招かれ平壌でコンサートをした際、本場の冷麺を味わいました。これは本当においしかった。先日、公演したときも再び味わってきました」

▼本場の平壌冷麺、ながらく味わっていないなと思いながら、玉流館、清流館、牡丹閣、そして(消失してしまったが)穴場の大同江ホテル地下食堂など、平壌を訪れるたびに立ち寄った場所を思い起こしおもわず唾を飲み込んでしまった

▼29日から大マスゲーム・芸術公演「アリラン」が始まる。この機会に、本場冷麺の食べ歩きをすることも「アリラン」観光の楽しみ方のひとつではないか。(彦)

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