「アリラン」期間限定
味わおう平壌の味―1
清流館 平壌No.1の神仙炉と伝統料理
マスゲームと芸術公演「アリラン」が開催されるおよそ2カ月の間、平壌市内の食堂が海外から来た観光客に解放される。それぞれの食堂ではホテルで食事をしない観光客のため、特色のあるメニューやサービスを準備している。「アリラン」期間中、各食堂で準備しているオリジナリティーあふれる料理を順に紹介する。
◇ ◇ 平壌市中区域を流れる普通江のほとりに位置する清流館は、朝鮮料理の総合レストランとして名高い。総席数は1000席で伝統的な朝鮮料理を堪能することができる。清流館では、「アリラン」を見に来た観光客のためのメニューとして神仙炉を提供している。 神仙炉とは、食卓の上で魚・肉・野菜などを、中央に炭火を入れる筒のある鍋の中で煮て食べる朝鮮の伝統料理のことをいう。神仙炉は一般的に祝宴などで食べる特別な料理なので、市民らは食堂で食べる。 清流館の神仙炉は牛肉、鶏肉、豚肉、牛の肝臓、そして鶏卵など12の食材を使っており、味もさることながら見た目も楽しむことができる。 「アリラン」の観光客には800グラムの神仙炉が2人に1つずつ用意される。神仙炉はお酒のつまみとして食べながら、最後に残った汁とご飯をからめて食べるというのが平壌市民の「流儀」。とりわけ神仙炉は人参酒との相性がぴったりだそうだ。 清流館では、神仙炉以外にもすき焼きや焼肉、チヂム、うなぎの蒲焼、うどんなど豊富なメニューを取り揃えている。また「アリラン」期間中は、普通江の風景を眺望できる8、9号の個室(総60席)も解放される予定だ。 「民族の香りがあふれる『アリラン』公演を見た後は、朝鮮の伝統料理を楽しんでください」と神仙炉厨房のキム・ソンフィさん(44)は話す。 日本ではめったに味わうことのできない神仙炉をこの機会に食べてみるのもいいかもしれない。【平壌発=李相英記者】 |