大きな潜在力持つ朝鮮

世界観光機構フランジリア事務局長に聞く


 【平壌発李相英記者】フランシスコ・フランジリア事務局長を団長とする世界観光機構(WTO)代表団が5月15日から18日まで訪朝した。17日夕、メーデースタジアムで大マスゲーム・芸術公演「アリラン」を観覧したフランジリア事務局長に、WTOと朝鮮の協力関係の展望などについて話を聞いた。

 ――今回、朝鮮側とどのような問題を協議したのか。

 今回の訪朝の目的は、WTOと朝鮮との協力関係をさらに発展させることにあった。

 滞在中、最高人民会議常任委員会の金永南委員長、白南淳外相、そして朝鮮国家観光総局長らをはじめ、観光事業関係者たちと会い一連の問題を討議した。

 会談を通じ、そして平壌市内の各所を見学しながら私は、朝鮮が観光事業をさらに発展させることのできる大きな潜在力を持っているということを確信した。 WTOは、朝鮮の観光開発能力に大きな関心を持っており、その実現のための多方面的な協力事業の推進を願っている。

 私は今日、七宝山地域の観光開発を支援している駐朝国連開発計画(UNDP)代表部と、同地域の新しい地区を観光地として開発することについて協定に調印した。

 また、今回の訪問を通じて、金正日総書記が観光事業の発展に熱心であり大きな関心を払っていることを知った。

 ――「アリラン」公演についての感想は。

 私は観光事業に長い間、従事してきた人間として、世界の各所を見て回った。その過程で、立派な公演も見る機会があったが、そのなかでも「アリラン」は非常に独創的で特出した公演だった。

 ――朝鮮の観光政策について。

 私は、朝鮮がこれまで観光事業の発展のために多大な努力を傾けてきたことを知っている。朝鮮にはそのための人材、資源も豊富だ。朝鮮がその潜在力を発揮して、市場のニーズに応え経験を積み重ねていけば、飛躍的に発展させる機会をえることができるだろう。

 今年は、国連が宣布した「国際エコツーリズム観光」年である。私は朝鮮がこの事業の発展のために大きな寄与が出来るものと信じている。

 観光事業は、人間の経済、社会、文化生活水準を高め、知的開発のためにも少なからぬ貢献をする。私は朝鮮の観光事業発展が市民生活の向上にも役立つものと考えている。

 事実、観光は多くの経済的利益をもたらしてくれる。しかし、それだけに止まらない。世界各国の人々との交流の機会を提供し、相互理解を深めるために大きな寄与をなすものと思う。

 朝鮮が今後、観光事業を通じて世界各国との相互親善を発展させていくものと確信している。

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 世界観光機構 138の国と地域、350以上の賛助加盟員が加盟(2001年7月現在)する観光に関する世界唯一の国際機関。75年1月に発足し、2年に1度の総会開催をはじめ観光振興、環境と観光開発の調和、技術協力の分野で活動を行っている。本部はスペインのマドリード。朝鮮は87年9月に加盟しマドリードに観光代表部を設置している。

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