同胞の店
ホルモン焼き・ホルモン李さん
(群馬県・高崎市)
豚の「生ホルモン」が人気/自慢のタレでご賞味を
豚ホルモンが人気の店。ほとんどの店がボイルされたものを使用するなか、同店ではホルモンからコブクロ、シロモツ(脂身のないあっさりしたホルモン)、カシラ、ナンコツに至るまで、すべて生のものを使用している。鮮度の管理や仕込みが大変だが、「生でこそ味わえる肉本来の味や歯ごたえには代えられない」というのが、李憲明、元紀順(ともに43)夫妻のこだわりだ。1人前300円から、という安さも魅力で、夕暮れ時ともなると店内には肉を焼く煙が充満する。真っ赤におこった炭の上に肉を置くと、みるみるうちに火力で縮まる。それがくるりと丸くなり、端の方がかりかりに焼けたら食べ頃だ。
味付けはタレ、塩を好みで選べるが、ここでは自家製の「しょう油ダレ」で頂きたい。味噌ダレに比べてあっさりしており、タデギ(にんにくとコチュカルの調味料)を入れれば辛味の調節も自在。テチャンやボイルものと違い、生の豚ホルモンはタレがからみにくいそうだ。しっかりからむタレに仕上げるため、「何度も研究を重ね、家族に味見をしてもらいながらやっと納得のいくものに仕上げた」(元さん)とか。 豚ホルモンのほか、カルビやタン塩、ハラミなども1級品を取りそろえている。元さんのオモニが漬けるキムチ(持ち帰り可、1キロ1200円)も評判だ。 「定休日に夫婦そろって息子たちのサッカー観戦にでかけるのが楽しみ」だと顔をほころばす李、元夫妻。同級生夫婦がかもしだすあうんの呼吸も、店の雰囲気作りに一役買っている。(花) おすすめメニュー 極上ハラミ(1000円)、納豆チゲ(600円)、平壌冷麺(650円) |