祖国取材を終えて-上
平和統一への思い「アリラン」
4月から5月にわたって訪れた朝鮮では、金日成主席の生誕90周年(4月15日)を機に、大マスゲーム・芸術公演「アリラン」が公開され、同月末からは外国人客と海外同胞を対象にした対外公演が上演されていた。一方でこの間、253人の済州道民が白頭山や平壌など北側各地を観光するなど、多くの南の人も北を訪れた。「アリラン」公演、平壌市民、そして北を訪れた南の人々の姿を、2回にわたって紹介する。(羅基哲記者)
4章11景で構成
「朝鮮のマスゲームは長い歴史を持つが、『アリラン』は内容と規模、演出においてこれまでにない大作品」(平壌市民)、「人類史上、初めて見る世界的な大傑作」(外国人客)、「これを見れば誰もが朝鮮統一に寄与したいという気持ちがわく」(在日同胞)――「アリラン」を見た人々は思い思いに感想を語る。 開幕から1カ月、観覧者は100万人を超えた。その誰もがまず驚くのが、約2万人の子供たちが作り出す、バックスタンドの背景台、人文字だ。ウォーミングアップ時、「ヤッ、ヤッ、ヤッ」と元気な声を出しながら、電光掲示板のように瞬時に画面(人文字)が変わる。「これから何が始まるのか」と、客席に座った誰もが 圧倒 されたような表情。人文字は100を超える場面を描く。 この「アリラン」、朝鮮半島に古くから伝わる代表的な民謡「アリラン」をモチーフに、朝鮮民族の歩んできた波乱万丈の過去から、祖国の統一が現実可能なものとして提起されている現在までの100年史を表現したもの。まさに壮大な歴史絵巻だ。出演者は10万人、序幕と終幕、そして4章11景から構成されている。 90年代後半に繰り広げられた「苦難の行軍」に終止符を打ち、国の統一を成し遂げ、強盛大国の建設を目指す朝鮮人民の願いが感じられる。公演は6月末まで続く。
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