人・サラム・HUMAN

好きな言葉は「努力」

アマチュア囲碁世界選手権4位入賞・リ・ポンイルさん


 年に1度行われる、アマチュア囲碁世界選手権戦で4位に入賞した朝鮮代表のリ・ポンイルさん(21歳、大学生)。3年ぶり2回目の参加となった今大会では、惜しくも悲願を達成することはできなかったが、前回大会の3位に続く連続入賞をはたし、朝鮮のアマチュア囲碁界の水準の高さを証明してくれた。

 3兄弟の末弟として咸鏡南道咸興市で生まれたリさんが囲碁を始めたのは、10歳の時。同じアパートに住む帰国同胞のキム・ファボンさんに手ほどきを受けた。

 元来、頭脳スポーツが好きだったという彼には、まさに囲碁は、格好の競技だった。

 年々実力をつけたポンイル少年は、より本格的に囲碁を勉強するため、平壌に上り、13歳から1年半の間、中国棋院に留学し、さらなる腕を磨いた。

 帰国後は、朝鮮国内の囲碁大会(年間5〜6回開催)で数回優勝するなど、メキメキと頭角を表し、現在も3強の一角として、パク・ホギル、ムン・ヨンサムと共に朝鮮囲碁界をリードする。

 囲碁を通じて好きになった言葉は、「努力」。日々の囲碁研究の中で培ってきた実力と、こんにちに至るまで築きあげてきた地位は、決して努力なしではなし得なかったものだろう。

 4位の成績にも彼の表情に満足の笑みはない。「今大会の教訓を生かし、次回再挑戦します」。

 最強の称号を得るための彼の努力に終わりはない。

朝鮮の書の奥深さ

書芸部副部長 李明和さん

 初級部の頃から書に親しみ、高校からは同胞書芸家の姜民子さんに師事する。現在、在日本朝鮮文学芸術家同盟東京支部の書芸部・副部長。

 月に1回開かれる集いでは、主に朝鮮文字の練習をする。「朝鮮語と日本語では筆の運び方も違うし、日常生活の中で書くことが少ない朝鮮文字は、やっぱり少し難しい」。

 書をたしなむうえで大切にしたいのは「情緒的な面」。日本で生まれ育った「新世代」だからこそ、悠久な時を経て現代に受け継がれてきた民族文化の「朝鮮文字」にひかれる思いも人一倍強い。書芸部には、10代から60代までいろんな立場の同胞が参加する。それも魅力のひとつ。

 夢はウリナラで書芸展を開くこと。「いつになるかわからないけど、北と南の同胞たちに私たちの作品を見てもらいたい」。共通の「文字」を持つことが彼女の励みになっている。

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