同胞の店

炭火焼肉・味楽苑
(長野県・松本市)

オーナー自慢の山形牛/市長も絶賛した温麺


 かつてこの地域で、焼肉といえばジンギスカンを指したが、30年前、味楽苑が出来たことによって朝鮮の「焼肉料理」というのが定着していったという。先駆者である。

 「少しは貢献できたと自負している」と、語るのはオーナーの金相徳さん(51)。オーナーと言っても、自ら肉の仕入れやキムチまで漬ける職人気質だ。

 「どうしても自分でやらないと気が済まないんですね」と、金オーナー。30年前、JR松本駅前通りを挟んだ向かいに店を構えたが、客が客を呼び、大繁盛。市内で1、2位をあらそう焼肉店となった。

 現在の店は昨年6月、駅前にオープンし1年を迎える。1、2階合わせて110人が入る。1階は、テーブル席が主だが、2階には、座敷もあり、宴会もOK。店内は清潔で、くつろぎやすく、自慢の肉の色がわかるようにとテーブルに照明が当たる工夫もされている。

 同店の自慢はなんと言っても肉。山形牛を直接丸ごと仕入れている。和牛の中でも脂身が程よくつき、やわらかいというより、なめらかという表現がピタリとくる。むろんオーナーの目にかなったものだけを仕入れている。

 そのほか、松本市長も絶賛の温麺、地元の白菜を使ったキムチも評判だ。

 「あとは、息子(金哲寿さん、25)にどうバトンタッチするか、これが1番楽しみであり、大変なことでもあります」と金オーナーは、にっこりと笑った。(嶺)

 おすすめメニュー 上タン(1500円)、上ロース(2000円)、豚キムチ(600円)、レバ刺し(500円)
 営業時間 午後4時〜午前0時40分(ラストオーダー)月曜定休。長野県松本市中央区1―8―14。TEL 0263・35・3307。

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