閑話休題

異文化に触れ

受け継がれる朝・日親善


 海をはさんではるか昔から朝鮮との間で人と物、文化の交流が盛んに行われてきた鳥取県で、今年はじめての金剛山歌劇団公演が行われた。17〜19日の3日間、6回にわたる公演の覧者数は、米子市で2000人、倉吉市では5700人にものぼる。

 倉吉市内すべての高校生徒が歌劇団の公演を観たのは今回がはじめて。その立役者となったのは、総聯鳥取県本部・朴井愚委員長と元鳥取県立倉吉産業高等学校校長の伊勢淳一さんである。十数年前、金剛山歌劇団の公演を生徒たちと初めて観たという伊勢さんは、その後生徒たちが書いた感想文を読んで、より多くの日本の若者たちに歌劇団公演を観る機会を与えられたら…と思うようになったという。昨年からその実現に向けて、朴委員長とともに当時生徒たちが書いた感想文をもって、市内8校すべての高校生たちの観劇を呼びかけてきた。

 「子どもたちが異文化に触れるということはとても大切なこと。政治とは別にその国の文化や芸術を知る、そうした機会を生徒たちに与えたかった」と伊勢さんはいう。

 金剛山歌劇団の公演を今回初めて観た生徒たちは、「衣装がとてもかわいかった。私も一度着てみたい」「踊りの振り付けも、踊ってる人たちも、すっごく可愛かった」「正にカンドーの一言に尽きますね」と、感想を述べた。

 公演を終えて、「朝・日親善も若い世代に受け継がれていくべきだ」と願う朴委員長の言葉が胸に響いた。鳥取県では今後、3年に1度、中高生を対象とした歌劇団公演を行う予定だという。(潤)

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