あいちムジゲ会温泉旅行 青商会も後援、初参加

生活支援の具体化を論議


 あいちムジゲ会が主催する1泊2日の温泉旅行が6月29、30の両日、岐阜県の「グリーンハイツ養老」とこどもの国で行われ、障害者を育てる13家族をはじめ、ボランティアら約120人でにぎわった。

 初日は宿舎で障害者の親とボランティアたちによる懇談会。息子の正志くん (11)が自閉症の朴勝俊さん(45)が「将来のことを考えると、具体的な行動を起こしていかねば」と語るなど、子どもの教育と将来について話題が集中した。

 同席した兵庫ムジゲ会の李久美会長や、障害児教育に取り組む静岡朝鮮初中級学校の李恵順教員から個々人の悩みに対してアドバイスがなされるなど、深みある意見交換が続いた。

 また、最近メンバーのなかから出された「将来、同胞のネットワークを通じて障害を抱える子どもが就職できたなら」「在宅介護を余儀なくされている家族の生活を支援できないだろうか」などの意見を受けて、旅行に先立って同ムジゲ会が見学に訪れた半田市のNPO法人「ふわり」視察の様子を収めたビデオが上映された。

 障害者の自立を支援している「ふわり」の運営制度や作業所の様子から、今後の活動のヒントを得ようとの試みだった。「会員にとって理想的な作業所はどんな形だろうか」「同胞障害者と家族を支援するボランティアの充実が先決ではないか」など、さまざまな意見や問題提起が行われた。

 2日目は、岐阜県立こどもの国で今回のイベントを後援した愛知県青商会の家族ら30余人と合流し交流会が持たれた。ムジゲのイベントに青商会が参加するのは初めてのことだ。青商会のメンバーらは「正直、身構えていたが、自然に過ごすことができた」「ボランティアをする愛知朝高生徒の熱心な働きぶりに感動した」と感想を語っていた。

 ボランティアとして参加した白充さん(愛知朝高3年)は、「障害児を接する時は自分が心を開かなくてはならないと思ったし、それはどんな人に対しても同じことだと感じた」と感想を話していた。

 あいちムジゲ会事務局では今後、夏休みを利用して障害者の生活支援を始めていく予定だ。

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