山で元気!
丹沢塔の岳
(神奈川県、1490m)
紅や白のツツジとブナの新緑
総聯結成47周年を記念して、165回目の山行に神奈川県の丹沢表屋根を縦走した。
丹沢は2、3000メートル級の高山に登る時の鍛錬の山とも知られる。70〜80リッターのリュックを背負った学生らもよくみかける。 さる5月16日に世界最高峰のチョモランマ(8848メートル)に初登頂し、これまでの女性世界最高齢記録を更新した横浜市の渡辺玉枝さん(63)も丹沢をトレーニングの場にしているという。 天気も良く登山日和。ヤビツ峠まで定期バスが5本も増発されるほどの人気コースだ。バスからは富士山も見えた。 富士見橋への道では珍しくカッコーが鳴いていた。山全体が淡い緑に彩られ、ウグイスやシジュウカラなどのさえずりも加わり野鳥の合唱が響く。 二ノ塔までは標高差約400メートルを一気に登るので少しきついが、三ノ塔まで来ると360度の展望が広がる。 塔ノ岳まで高低差のある稜線も一望できる。ガレ場の急坂を慎重に下り、登降をくり返すとまもなく行者岳。急な岩場のクサリを下り、キレットを木橋で渡る。書策小屋、新大日を経て屋根道を行く。途中には、四方に枝をのばした大木のブナの新緑が淡く萌える。その姿は神々しい。紫がかったピンクのトウゴクミツバツツジは満開。真っ白なシロヤシオや深紅のヤマツツジも咲いていた。ブナの原生林の林床には、バイケイソウの緑葉が地面を覆う。 尊仏山荘のある塔ノ岳山頂は、登山者でにぎわい、野生のシカが2匹、迎えてくれた。帰りは山頂から大倉まで標高差1200メートルをひたすら下る。 ある日本人登山家は、今日のコースを明るいうちに1日歩き通せば日本の山はどこでも登れると言っている。 さわやかさに満ちた登山であった。(5月25日、京都留学同関東OB会登山クラブ「高翔会」) 【コースとタイム】小田急秦野(バス)〜ヤビツ峠〜二ノ塔〜三ノ塔〜鳥尾山〜新大日〜塔ノ岳〜花立〜堀山〜大倉(バス)〜小田急渋沢、7時間20分 |