人権むしばむ「戦争」の足音
「人権と生活」14号
在日本朝鮮人人権協会の会報「人権と生活」14号が出版された。特集は外国人学校差別と朝米関係と在日朝鮮人の人権。
人権協会は5月に「もう我慢できない外国人学校差別」と題してセミナーを開いたが、その際発言した保坂展人衆院議員、東京中華学校の副理事長、群馬県のブラジル人学校校長の発言がまとめられている。 昨年9月に米国で起きた「同時多発テロ事件」以降、米国はアフガニスタンへの空爆を強行し、一般市民の命を奪った。一方、米国に右へ倣えの日本は短期間で「テロ対策特別措置法」を成立させ、「戦争をできる国」作りを着々と進めている。戦争は最大の人権侵害だが、在日同胞の人権を脅かす現在の状況について高演義・朝大教授が「在日朝鮮人、被差別百年史の合意」、清水雅彦・和光大講師が「有事立法の狙いと問題点」などの論考を寄せている。 近著「半難民の位置から」で戦争責任を回避する日本社会に厳しい警鐘を鳴らした徐京植・東京経済大学専任講師のインタビューや国連人権委員会で日本軍性奴隷問題解決に取り組む宋恵淑さん(イギリス在住)のレポートがさらに深い視点を与えてくれる。 頒価=800円。問い合わせ=人権協会(TEL 03・5818・5424) |