春・夏・秋・冬

 台風一過、とはいってもそのまま夏到来、とはいかないらしい。予報によると、もうひとつかふたつ、やってくるらしい。例年になく雨の多い気がする今年は、とくに梅雨明けが待ち遠しい

▼気持ちもうっとうしくなるが、それは季節の問題だけではない。在日、いや朝鮮半島を巡る政治状況も大きく関連している。とりとめもないうわさの類いが乱舞し、それをまた井戸端会議よろしく真実の何かを確認もせずにまき散らす。古今東西、低劣な政治家やその取り巻き連中がよく使ってきた手法だ。衆愚統治にも連なる

▼しかし、そのことに気づき怒る人たちもいる。雑誌「世界」に「検証『石原慎太郎』という問題」が7月号から連載されている。今回は「タカ派の元同志を激怒させた無節操」。「元同志」とは中山正暉衆院議員を指す

▼中山議員は石原都知事からの個人攻撃について次のように指摘する。「拉致疑惑を利用している勢力がどこかにあるんだね。それは公安かアメリカか」「対立を激化させて、いつかどこかの国がバンとアジアで叩いた時に、日本人がみんなで拍手するような状況を作っておくための準備なのかなとも思う。そのためには石原慎太郎君のような存在を祭り上げておくことが必要で、和平派、穏健派は邪魔になってきた…」

▼関係者でなくとも、少し、はすかいに見れば気がつくことだと思うが、「見ざる、言わざる、聞かざる」。だから理不尽なことに口を閉ざしてはならない。(彦)

日本語版TOPページ