映画「忘れられた子供たち」は、１９８９年３月、フィリピンマニラ市の北にある東洋最大のスラムと称されるゴミ捨て場の町、スモーキーマウンテンで撮影されたドキュメンタリー映画。再生可能なごみを拾い、転売して生きる人々「スカベンジャー」に混じり働く多くの子供たちの姿を描いている。また「神の子たち」は、１９９５年１１月にフィリピン政府により強制撤去されたスモーキーマウンテンから、マニラ市に隣接するケソン市パヤタスゴミ捨て場へと移り住んだ人々の姿を記している。ここは第２のスモーキーマウンテンと呼ばれる。雨による大規模な崩落事故により５００世帯１０００人に及ぶ犠牲者が出た。大小２つのゴミ捨て場があるパヤタスゴミ捨て場には、現在、３５００世帯が住んでいるという。

　フィリピン政府にゴミ捨て場を閉鎖された人々は生活の糧を失い、住民たちはデモを始めた。映画は、この小さなゴミ捨て場にゴミが戻ってくるまでの４カ月間を追っている。さまざまな問題を抱えるなか生まれる新しい生命、死。過酷な環境の中にありながらも誇りを失わず、逞しく堂々と生きる住民たちの姿を克明に捉えてきた四ノ宮監督の映画は、国内はもちろん海外でも多くの反響を呼んでいる。現在、監督は次回作「（仮）アフガンの子ら」の製作に向け、アフガニスタンで撮影中である。

　●上映案内＝８月１１〜２３日（※１２、１９日の月曜日は休館）。恵比寿ガーデンプレイス内・東京都写真美術館ホール（１Ｆ）。当日料金（税込）＝小学生５００円、中・高生８００円、大学生・シニア１０００円、大人１５００円（※要学生証提示）。上映時間＝「忘れられた子供たち・スカベンジャー」８／１１（日）〜８／１５（木）１０時３０分／１２時３５分／１４時４０分／１６時４５分／１８時５０分。「神の子たち」８／１６（金）〜８／２３（金）１０時２０分／１２時３０分／１４時４０分／１６時５０分／１９時００分。

　ただ今、チケットぴあにて、大人１５００円のところ１３００円で（２作品共通券）前売券発売中。また、オフィスフォープロダクションでは、前売特別チケットを１０００円にて販売。申し込みは、郵送かファクス、またはメールでオフィスフォープロダクションまで。〒１６０―０００４　東京都新宿区四谷４―11みすずビル４Ｆ。TEL　０３・３３５４・３８６９。FAX　０３・３３５４・３９０２。Ｅメール＝offifour@ma4.justnet.ne.jp。