閑話休題

よい記事、ありがとう

読者からの手紙


 覚えておられる読者も多いことだろう。本紙女性欄のシリーズ「生涯現役」に障害者の母・金慶子さんの記事が掲載された(4月1日付)。

 金英哲記者が取材・執筆したのだが、「脳性マヒ言語障害、坐位不能」の重い障害を背負う長女の権玉粉さん(38)親子の、家族の熱い愛の物語であった。この記事に掲載直後から大きな反響があり、電話やハガキが読者から寄せられたものである。

 「家族みんなで玉粉さんを守る姿に感動した」「自分も障害児を抱えて、時に悩み、苦しむ日々もあったが、内にこもらないオモニの明るさに心打たれた」などの感想が綴られていた。

 読者の反響の中には、時として厳しい批判も含まれている場合があるが、それも読まれているからであろう。こうした読者とのキャッチボールこそ、新聞記者冥利というものである。

 さて、この記事の後日談―。母、金慶子さんから8月に入って長文の感謝状が寄せられた。その一部を紹介しよう。

 「本当にいい記事を書いて頂いて下さり、心よりお礼申し上げます。新報を読んだ何人かの人たちから読んだよ、本当によかったね、という祝福の電話を頂きました。この記事のお陰です。この日の新報は私たち家族の『宝物』です。新報の最初の出だしの言葉『人間はかくも強くなれるものか』という記事が目に映ったとたん涙が止まりませんでした。61年生きてきて結婚して今年で40年目、その私の人生にピッタリの言葉でした。本当にありがとうございました」

 素直な喜びが胸に響く。この手紙は金記者にとっても宝物となった。(粉)

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