日本は一刻も早く改善を
在日外国人無年金問題、19日に早期解決を求める大阪集会
日本は1982年、難民条約への加入を契機に、国民年金制度から国籍要件を撤廃した。しかし経過措置はとられず、今なお在日外国人高齢者(現在約76歳以上)・障害者(約40歳以上)が無年金状態に置かれている。
これらの人々は、かつての植民地支配などにより日本での在住を余儀なくされた人かその子孫であり、無年金高齢者のほとんどを在日1世が占めている。在日1世は、民族差別のなか無権利状態の生活を強いられ、現在も老齢福祉年金が支給されていない。一方で、介護保険の開始により新たな負担と格差を強いられ、この問題の一刻も早い解決が求められている。 また、多くの障害者がそうであるように、働くことが困難な状態での年金はかけがえのない収入といえる。それを無収入のまま放置することは、明らかな人権侵害だ。 こうした状況を打開しようと、総聯をはじめ民団、各地の市民団体はこれまで地道な要望活動を展開、その結果、現在約700にものぼる地方自治体が在日無年金高齢者・障害者に対する特別給付金制度を実施するようになった。また、全国市長会や全国知事会からは、毎年のようにこの問題は本来国が解決すべきだとの要望が出されている。 94年には、日弁連が「憲法違反、国際人権規約違反の疑いがある」との意見書を国に提出している。 しかし、日本政府はこの問題に対してなんら改善しようという姿勢を見せていない。 その打開に向けて在日コリアン高齢者福祉をすすめる会、在日外国人の年金差別を撤廃させる大阪連絡会など5つの団体が、在日外国人無年金問題の早期解決のため集会を開く。 ◇ ◇ 日時=8月19日午後6時30分 |