春・夏・秋・冬

 欧州で洪水被害が深刻化している。チェコの首都、プラハが水浸しになった様子は象徴的だ。一説では、アルプスの氷河が解け始めたことが原因とも言われ、地球温暖化との関連を指摘する声が出ている

▼言うまでもなく、温暖化とは地球の気温が上昇すること。太陽から届くエネルギーの大部分は地表から宇宙に放射されるが、一部が大気中のCO2などの温室効果ガスに吸収され、地球の気温を上昇させる。つまり、CO2の量が増えるにともない、気温も上昇するというわけだ

▼その歴史は何と18世紀の産業革命時代にまでさかのぼる。この頃から石油、石炭などを大量に消費するようになったため、それに比例して温室効果ガスの量も増え始めたらしい。技術の発展を目指した結果が、環境を悪化させる皮肉な現象を生んだといえよう

▼先進国日本でも温暖化の影響は著しい。立秋を過ぎてやや涼しくなったものの、今年の夏は異常な暑さが続いている。個人的な感想だが、年々暑さが増してきているのではないだろうか。その原因としてよく言われるのがヒートアイランド現象。冷房が放つ外気によって、室内が涼しくなるにつれ外の気温が上昇する。外が暑いから室内の冷房温度をまた下げる。悪循環だ

▼夏には一定の汗をかく方が身体に良いと言われる。冷や汗のような悪い汗だと困るが、良い汗は老廃物を流してくれるとも。それが自然の摂理だろう。冷房の温度を1度上げるだけでも、CO2の廃棄量は随分減るそうだ。地球の未来のために、自分の生活を改めて見直してみるつもりだ。(姫)

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