医療−最前線

環境サミットに注目


 26日から南アフリカで開かれている「環境・開発サミット」には、世界180カ国以上の政府代表やNGOが参加している。

 前回の地球サミットから10年という節目の年であるが、環境はますます悪化の一途をたどっている。温暖化の影響を受けて、朝鮮では数年前、100年ぶりという洪水、昨年は1000年ぶりの干ばつに見舞われ、欧州でも今夏、数百年ぶりの大洪水だった。

 地球温暖化の元凶はCO (二酸化酸素)であり、その最大の排出国米国は、今会議に出席を拒否した。自国中心主義を突っ走り、環境も人権も無視するブッシュ政権の傲慢ぶりに欧州はじめ各国から非難の声が強まっている。

 こうした事態を背景に、今回のテーマは、環境悪化、テロリズム、地域紛争、エイズ、など人類の生存を脅やかす諸問題について幅広く討議されよう。わけても、10年間に貧困人口が5割も増え、15億人に達してしまった点を重視、貧困解消に向けた途上国の開発問題に焦点を絞る。飲料水、下水、医療、農業生産性など、課題は山積みだ。

 今や一国だけで問題が解決できる時代ではなくなった。 朝鮮通信によるとCO は現在のスピードで上昇し続ける場合、2050年には6000PPMに達し、地球の平均気温は4〜6度高まるだろうと指摘する。さらに両極地方の氷河と氷山が溶け出して、その結果は想像を絶するものになろうと重大な警鐘を鳴らしている。

 さて、地球環境と健康のため、とりあえず、身の回りのCO を減らすことを考えねばなるまい。(李秀一・医療従事者)

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