北南統一サッカー 次回は平壌で
「力合わせれば世界最強」
6万4000人の観衆「われらはひとつ」
オリンピック競技場の客席には「ONE COREA われらはひとつ」と書かれたTシャツを着た人たちが統一旗を高く掲げ、選手がシュートチャンスを作ったり、ファインプレーをするたびに声援を送った。「南が勝っても北が勝ってもわれらはひとつ!」「統一サッカー! 来年は平壌で!」「出会いが大事なのです」――。客席のいたるところに掲げられた横断幕には、北の選手を迎えたソウル市民の歓迎ぶりが現れていた。 開会式では欧州コリア財団の朴槿恵理事、北側代表団の李光根団長、大韓サッカー協会の鄭夢準会長があいさつした。李団長はワールドカップで66年に北が8強、南が今年4強入りした快挙について言及し、7.4共同声明、6.15北南共同宣言によって生まれた統一サッカーで「民族がひとつになった姿を見せよう」と呼びかけた。また鄭会長は、「われわれが力を合わせれば世界最強も達成できるし、平和統一にも寄与する」と語った。 試合は、北と南が一進一退の攻防戦を続け、結果0―0で引き分けた。試合が終わるや、観客は総立ち。選手たちが「アリラン」の音楽が流れるなか統一旗を手に競技場を一周すると、南の同胞は、統一への希望を与えた選手たちに拍手を送り続けた。 8日の晩さんの席であいさつした朴槿恵理事は、「スポーツ交流が活性化し、互いが行き来すれば平和がより定着する」と語った。 競技には在日同胞の安英学選手(23)が北側代表として出場。在日同胞観覧団と在日朝鮮学生少年芸術団が熱い声援を送った。 |