関東大震災80周年に向けた第2回学習会


 多くの罪もない朝鮮人が虐殺された関東大震災から79年が経った。朝鮮人虐殺の事実は長い間、歴史の闇に葬られてきたが、証言や発掘調査などにより徐々に真相が明らかになりつつある。

 また関東各地では毎年追悼式が行われており、軍隊による朝鮮人虐殺が行われた旧四つ木橋跡でも、21回目の追悼式が行われた。今年の追悼式には、地域の住民らとともに僧侶や牧師も参加し、尊い命を奪われた朝鮮人犠牲者を慰霊した。

 追悼式を毎年主催してきたグループほうせんかと、関東大震災時に虐殺された朝鮮人の遺骨を発掘し追悼する会では、追悼碑建立のため国や都、区に対してたび重なる陳情を行ってきたが、追悼碑の建立はいまだ実現していない。

 一方で、関東大震災80周年を迎えるにあたり記念行事実行委員会が6月22日に設立された。同委員会の目的は、関東大震災の災害やそれによって引き起こされた諸事件によって犠牲となった人々を追悼するとともに、この歴史的経緯について追究し学びあいながら、広くこれらの真実を交流し普及すること。

 9月1日に第1回学習会を行った同委員会では、10月12日に第2回学習会を行う。今回の学習会のタイトルは、「描かれた朝鮮人虐殺事件〜絵画資料に見る大震災〜」。

 講師は、昨年まで国立歴史民族博物館で勤務し、関東大震災に関する画期的な展示の担当者であった新井勝紘氏。絵画などに震災の被害や朝鮮人虐殺事件がどのように描かれたのか、またその際の製作意図や意識をどう考えるのか、さらに現代への歴史の教訓としてどうとらえるかなどを考える。

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 日時=10月12日(土)午後2時30分〜午後4時30分
 場所=都立城東高校(江東区大島3―22―1 JR亀戸駅東口から徒歩6分)
 問い合わせ=実行委員会坂本昇事務局長(TEL 03・3533・6969)

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