春・夏・秋・冬 |
脅迫電話、無言電話に脅迫メール、暴言の数々…。今回公表された日本人拉致問題と関連して、朝鮮学校の児童、生徒や総聯各機関への嫌がらせが相次いでいる。インターネットのホームページ掲示板が荒らされ、しばらく閉鎖を余儀なくされたところもある
▼そんななか、ピースボートのメンバーは、東京や大阪の街頭でビラを配り在日コリアンへの嫌がらせをやめるよう訴えた。拉致家族の人々のなかからも、「怒りを感じる。日本人として許せない」と憤りの声が上がっているという。心中いかばかりかと、察するにあまりあるのに… ▼朝・日首脳会談で、拉致事件の真相が明らかにされたことに、率直に言って筆者はたいへんなショックを受けた。数日間眠れず、何を信じたらいいのかとがく然とした。多くの読者も同じ思いのようだ。涙と怒りの電話、ファクス、メールが今も編集部に届けられてくる。「ありえない」と信じていただけに、衝撃の大きさは計り知れない。祖国の発表を信頼して報道してきたとはいえ、「拉致はねつ造」と書いてきた記者としての責任を痛感している ▼金正日総書記は小泉首相に直接謝罪して責任者を処罰したことを明らかにし、再発防止を約束した。その約束通り真相解明は必ずされるきだ。絶対に禍根を残してはならない。今後、国交交渉の過程で日本の「過去の清算」も具体的に話し合われていくだろう ▼「憎しみの連鎖」からは何も生まれない。朝・日間の「真の和解」を実現するための交渉になっていくことを望む。それが未来につながるはずだ。(聖) |