春・夏・秋・冬

 今号の本欄は本来のコラムとしてではなく、編集部からの「便り」「お知らせ」の欄として読者のみなさんに届けたいと思います

▼17日、平壌で行われた朝・日首脳会談の席上、金正日総書記は小泉首相に対し、拉致問題について特別委員会を作って調査した結果、事実であったことを認めました。そして、「遺憾なことであり、率直におわびしたい」と述べ、事件に関連した人々は「処罰」したとも語りました

▼拉致問題については、本紙紙上でも労働新聞、朝鮮中央通信などの「事実無根」「でっち上げ」などの見解に沿って、たびたび取り上げてきました。しかし、総書記が拉致事件を認めたことによって、本紙紙上で取り上げてきた報道、論調そのものが過ち、誤報であったことが明らかになりました

▼これまで読者のみなさんに誤った事実を伝え、そのことによって言葉では言い表せないご迷惑を与えたことについて、率直に反省しております。いくら祖国の報道を信じ、それに依拠してきたとはいえ、先入観に基づいて展開した編集部独自の検証記事などは、ジャーナリストにとってはあるまじき行為だったというほかはありません

▼拉致事件は、かつての朝・日間の不正常な関係のもとで起きたまことに遺憾なものであります。今後、こうした事件が2度と起きないよう、徹底した防止策が講じられるよう求めたいと思います。また、今回の事件から教訓を汲み取るとともに、朝・日国交正常化の1日も早い実現と親善・友好関係の樹立に向けて、編集部一同、全力を傾けていく決意でいます。

日本語版TOPページ