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コリアン学生学術フォーラム2005 在日コリアンの可能性を提示

学術と実践の融合目指す

フォーラムには200余人の同胞学生らが参加した

 「コリアン学生学術フォーラム2005−統一新時代を創造する提言、集まれ!」が3〜4日、ハートピア京都(京都市)で行われ同胞学生ら200余人が参加した。今年で4回目となる今フォーラムの大きな目的の一つは、「研究から実践へ」という趣旨で21世紀の在日コリアンの可能性をみつめ実践的な提言をすることで、数多くの論文が発表された。

 フォーラムではまず、特別記念講演として朝鮮商工新聞の金昌宣編集長が、「在日コリアン運動と同胞経済活動からみる在日コリアンの可能性と未来」について語った。

 テーマ別分科会では、統一コリア、人権と社会福祉、文学と歴史、教育とアイデンティティ、科学と技術の5つの分科に分かれ、論文の発表が行われた。

 発表論文数が最も多かったのは教育とアイデンティティ分科で、民族教育権や母国語教育など、教育問題に対する同胞学生たちの関心の高さをうかがうことができた。

 また在日コリアン高齢者福祉(大阪市生野区)や、朝鮮学校での障害者教育など社会福祉についても多くの論文が提出された。その他、新しい試みとして、各自治体が編さんする史誌の中で、朝鮮人強制連行の記述がどのようになされているのかを比較調査した論文もあった。

 審査の結果、朝鮮大学校政治経済学部法律学科4年生・梁泰準さんの論文「日本政府の過去清算における『個人請求権放棄』論の非清算性に関する一考察」が統一コリア賞に選ばれた。梁さんは「自分ひとりの力でこのような論文が書けたとは思っていない。今の自分があるのはひとえに民族教育のおかげだし、応援してくれた朝大生や指導してくれた先生、なにより民族教育そのものに感謝している。これからも多くのことを学び、研究を重ね、これからの同胞社会、統一朝鮮の第一線で貢献できるような人材になりたい」と語った。

 その他、優秀賞(課題論文)1編、奨励賞6編、最優秀科学論文賞1編が選ばれた。受賞論文はいずれも、今後の在日同胞社会を切り開いていくための重要なテーマを扱ったものであり、実践において有効であることが評価された。

 フォーラムでは、「在日朝鮮人問題とは何か」「日本と朝鮮半島の友好のためにできることは何か」をテーマとした朝・日フレンドシップ交流会やコリアン・ユース・コンサートなどの自由プログラム、懇親会なども行われ各地の同胞学生と日本人学生が交流する場も設けられた。

 フォーラムの終了後、「日本と朝鮮半島の『次代』を作る若者フォーラム2005」が京都大学で行われ、同胞学生など250余人が参加した。

 パネルディスカッション第1部「日朝の『次代』を創造するにおいて持つべき視点」では、朝・日の若い研究者たちの「持つべき視点」が論じられた。第2部では「友好のためのリレートーク」として、日本のNGOや活動団体に携わる若者が、自分たちの活動を紹介し思いを述べた。

 また、分科会−日・朝しゃべりマダンが4つの分科で行われ活発な議論がなされた。夕方には日朝友好パーティーが行われた。(安愛麗記者)

受賞論文一覧

 ●統一コリア賞
 :日本政府の過去清算における「個人請求権放棄」論の非清算性に関する一考察(梁泰準、朝鮮大学校4年)

 ●優秀賞(課題論文の各課題中最も優秀な論文に対して授与)
 :在日コリアン2世たちの高齢生活に対する意識と今後の高齢者福祉事業の可能性(孫智子、京都外国語大学4回生)

 ●奨励賞(6編)
 :核問題を中心とした、朝鮮半島を巡る安全保障問題の分析(柳学洙、明治学院大学4年)
 :朝鮮学校における障がい者教育制度化への提言(池祥恵、京都薬科大学2回生、金優佳、京都大学1回生)
 :愛知県の各「市史(誌)」における朝鮮人強制連行に対する記述の比較調査(作成―留学同東海地方本部愛知合同支部、執筆―尹太震、名古屋工業大学4年、崔和久、名古屋大学3年、朴正樹、愛知工業大学2年)
 :日本映画の中の在日朝鮮人(朴利明、京都大学2回生、柳詠舜、京都大学1回生)
 :民族教育における保護者参入の新たな可能性(作成―留学同兵庫地方本部神戸大学支部、執筆―李洪潤、2回生、鄭弼溶、3回生)
 :外国人学校振興助成法要綱試案〜民族教育権保障制度設定のための一考察〜(鄭哲成、立命館大学4回生、崔大劤、立命館大学1回生、趙仙恵、同志社大学3回生)

 ●最優秀科学論文賞
 :オイルシールの原料の摩擦特性に及ぼす親油性物質の影響(李勇哲、京都大学4回生)

 ※上記の論文は、近日中にホームページにて全文を公開する。アドレス=http://www.advance-k.net/~forum/。

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日本と朝鮮半島の「次代」を創る若者フォーラム

[朝鮮新報 2005.12.6]