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第5回6者会談第3ラウンド 朝米信頼醸成、「行動対行動」の始まり

初期段階措置で合意

 【北京=金志永記者】会談でもたらされた「言葉対言葉」の公約の実践は、朝米敵対関係の清算と両国の信頼醸成を実現する「行動対行動」プロセスの始まりを意味する。合意には、多者会談という国際外交舞台で表明した公約を一方が無効にできないよう検証過程を経ることが明記された。9.19共同声明でも確認された同時行動―「行動対行動」の原則がそれだ。

会談最終日の13日に行われた全体会合

 2005年9月19日、第4回6者会談第2ラウンドで発表された9.19共同声明で米国は、朝鮮に対する軍事的威嚇の中断、平和共存と関係正常化のための措置などを公約した。

 05年11月に第5回6者会談が行われたが、米国はマカオの銀行「バンコ・デルタ・アジア(BDA)」の口座を凍結するなど朝鮮に対する制裁圧力を強めた。朝米対決が激化する中、6者会談は膠着状態となった。

 米国を再び会談のテーブルにつかせたのは、朝鮮の核実験だった。

 会談で合意がなされたことによって今後は、米国もたやすく後戻りはできない。朝鮮側は、9.19共同声明に明示された非核化公約を段階別に履行する政策的決断をすでに下したことを明らかにしている。

合意文発表に先立って握手を交わす各国代表団団長ら

 一方、米国の政策的決断はあいまいで明確ではない。今年に入って朝鮮に対する米軍の軍事的威嚇の度数が高まっている。今会談で朝鮮は、合意文書に米国と南朝鮮の合同軍事演習と武力増強計画の中止などを反映するよう要求したが、米国の反応は否定的だった。朝鮮側関係者はそれが、「合意に時間がかかった原因」だと述べた。

 朝鮮は、米国の表面上だけの行動ではなく、政策転換意志を確認できる措置を要求する姿勢を今会談でも貫いた。

 朝鮮半島非核化は、朝鮮の行動措置に対する「対価」を払い続けることで実現できる目標ではない。ゴールには一方の変化ではなく、敵対する二国間の関係の変化によって到達しなくてはならない。

 今会談を機に9.19共同声明は実質的な履行段階に入った。朝鮮は「行動対行動」の原則をいっそう強調するものとみられる。米国の政策転換に対する意志を判断基準とし、すべての行動を注視していく立場だ。朝米両国は、「非核化」に向けて共に歩み始めたが、「行動対行動」の履行プロセスの中で二国間の緊張関係は今後も続く。

朝鮮中央通信報道

 8日から13日にかけて中国・北京で第5回6者会談第3ラウンド行われたことについて朝鮮中央通信は13日、次のように報道した。

 会談では全朝鮮半島の非核化実現のための方途的問題が真しな雰囲気の中で討議された。

 会談で各側は朝鮮の核施設稼動臨時中止と関連して、重油100万トンに相当する経済、エネルギー支援を提供することになった。

 また、朝鮮と米国は懸案問題を解決し、完全な外交関係に進むための双務会談を始めることとした。

 今回の会談で各側は今後、第6回会談を行うことで合意した。

各国メディアが報道した合意文書

 各国メディアが報道した合意文書の内容は次のとおり。

 一、6者は、「行動対行動」の原則に従い、共同声明を段階的に実施していくために、調整された措置をとる。

 一、6者は、初期の段階において、次の措置を並行してとる。

 朝鮮は、再処理施設を含む寧辺の核施設について、稼働の停止及び封印を行うとともに、国際原子力機関(IAEA)要員の復帰を求める。

 朝鮮と米国は、外交関係を目指すための二国間の協議を開始する。米国は、朝鮮のテロ支援国家指定を解除する作業を開始するとともに、朝鮮に対する対敵国通商法の適用を終了する作業を進める。

 朝鮮と日本は、平壌宣言に従って、不幸な過去を清算し懸案事項を解決することを基礎として、国交を正常化するための措置をとるため、二国間の協議を開始する。

 6者は、初期の段階における朝鮮に対する緊急エネルギー支援の提供について一致。5万トンの重油に相当する緊急エネルギー支援の最初の輸送は、60日以内に開始される。また、上記の初期段階措置が今後60日以内に実施されること及びこの目標に向かって調整された措置をとる。

 一、6者は、▼朝鮮半島の非核化▼朝米国交正常化▼朝・日国交正常化▼経済及びエネルギー協力▼北東アジアの平和及び安全のメカニズムの作業部会を設置する。すべての作業部会が今後30日以内に会合を開催する。

 一、初期段階の措置の段階及び次の段階の期間中、朝鮮に対して、5万トンの重油に相当する最初の輸送を含め、100万トンの重油に相当する規模を限度とする経済、エネルギー及び人道支援が提供される。

 一、初期段階の措置が実施された後、6者は共同声明の実施を確認し、北東アジア地域における安全保障面での協力を促進するための方法及び手段を探求するために、速やかに閣僚会議を開催する。

 一、6者は、北東アジア地域の永続的な平和と安定のための共同の努力を行う。直接の当事者は、別の適当な話し合いの場で、朝鮮半島における恒久的な平和体制について交渉する。

 一、第6回6者会談を07年3月19日に開催する。

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[朝鮮新報 2007.2.15]