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平壌で学生少年の迎春の集い 感動与えた生徒らの舞台

「朝鮮学校を守る」

 【平壌発=呉陽希記者】旧正月を迎えた7日、学生少年の迎春の集いが市内の万景台学生少年宮殿で行われた。集いには在日朝鮮学生少年芸術団も参加した。祖国の学生たちによる独唱、重唱、合唱、舞踊、アコーディオン演奏、ピアノ独奏などが上演されるなか、在日朝鮮学生は舞踊劇「朝鮮学校を最後まで守っていく」を披露し、観客の大きな拍手を受けた。

惜しみない拍手

公演のクライマックスシーン [朝鮮中央通信=朝鮮通信]

 公演当日の7日朝6時40分、在日朝鮮学生少年芸術団の一行は宿舎である平壌ホテルの従業員たちに見送られながら公演会場に向かった。会場控え室で衣装に着替え舞台化粧をした生徒らは出番直前までアンサンブル合わせなどを行い、緊張感を高めていた。

 日本各地の初級部5年生から中級部2年生の生徒と5人の教員で構成された同芸術団は、1月19日に平壌に到着し、21日から本格的な練習を開始した。練習は舞台本番まで2週間あまりという緊迫したスケジュールの中で行われた。祖国の専門家からアドバイスを受けながら、作品の創作と練習が続けられた。

練習成果を堂々と披露した生徒たち [朝鮮中央通信=朝鮮通信]

 生徒らの話術指導を担当したホ・スクさん(43、万景台学生少年宮殿・話術指導教員)は、「子どもたちの熱意と努力に驚くばかり。のみこみも早く、水準の高い作品になる」と話した。

 迎春の集いは、党と国家の幹部、各階層の平壌市民が観覧する。テレビでも全国中継される。

 芸術公演の演目は全16作品で、在日朝鮮生徒らの演目は10番目だった。作品は日本当局の総連や在日同胞に対する弾圧が激しさを増すなか、その矛先が朝鮮学校にまで及んだ事実をもとにしている。出演した生徒らは、そのような状況に屈することなく朝鮮学校に通い、祖父母、父母たちが与えてくれた民族教育の場を守り抜いていこうとする決意を歌と踊りで表現した。舞台の上で力強く歌い、舞う在日朝鮮生徒の姿に多くの観客は涙を浮かべ、惜しみない拍手を送った。

達成感に泣き笑い

平壌ホテル従業員が用意した公演成功を祝う看板の前で記念撮影する生徒ら(撮影=呉陽希記者)

 出演を終えた芸術団の控え室は、達成感に泣き笑う子どもたちの声で溢れていた。

 今回の作品で主役を務めた鄭宝物さん(京都中高、14)は、「踊りながら祖国で出会った多くの人々の顔が浮かび涙が出た。平壌の舞台で、日本で暮らしていても朝鮮学校で堂々と学んでいる私たちの姿を披露できてよかった」と話した。

 金紗梨(尼崎初中、13)、金徳仙(西播初中、14)さんは、公演の出来について「100点! いや、200点満点」と答えた。そして、「公演を成功させ、お世話になった祖国の人々の期待にこたえたいというみんなの気持ちがひとつになったのが秘訣」だと話した。

 崔恵蓮さん(西東京第1初中、12)は、「たくさんの人が観に来てくれたことがうれしかった。日本にいる父と母に、祖国で何不自由なく過ごし公演を無事に終えられたことを真っ先に伝えたい」と満足した表情を浮かべた。

 祖国で迎えた旧正月。公演を終え宿舎に戻った生徒らは、平壌ホテル従業員らの歓待を受け、同ホテルで行われた祝賀宴に参加した。そして市内に出て、縄跳びやコマ回しなど民俗遊戯を楽しんだ。

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[朝鮮新報 2008.2.13]