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東京学生会文化公演「絆〜きずな〜」 「誇り」と「絆」を大切に

観客らの笑いと涙誘う

出演者全員による合唱「青空」で幕を開けた

 日校在学朝鮮人東京学生会第17回文化公演「絆〜きずな〜」(主催=同公演実行委員会)が3月26日、東京都北区の滝野川会館大ホールで行われ、同胞、学父母や朝青員ら350余人が観覧した。

 今回のテーマは「絆」。学生会で知り合った仲間と、この文化公演をきっかけに、本当の自分をさらけだし「絆」を築いていこうという思いからつけられた。

 合唱「青空」で幕を上げた公演では、今回の公演のために、生徒たちが学生会で得た「誇り」と「絆」をずっと大切にしていこうという思いを込めて作詞、作曲を手がけた歌の重唱「僕たちの絆」、サムルノリ、舞踊「ソゴチュム」、演劇「絆」が披露された。

笑いあり、涙ありの公演に観客らは惜しみない拍手を送った

 「どんな時も笑顔で、がんばっていきまっしょい!」を合言葉に、生徒たちが抱える悩み、葛藤、想いをリアルに描き、「学生会がどういう場」であるのかをあらためて考えた演劇は、観客らの笑いと涙を誘った。

 演劇後、会長の徐明莉さん(高2、練馬)が、学生会を「卒業」する先輩たちへ感謝の気持ち、しっかりと代を受け継ぎ学生会を守っていく思いを込めた手紙を朗読し、19人全員で「僕らの宝物」を笑顔で合唱した。

 「卒業生」を代表して前期副会長を務めた林和吉さん(高3、足立)があいさつをした。昨年の文化公演で演劇に出演し、朝鮮人ということを隠している自分に疑問を持つようになり、思い切って日本の友だちに打ち明けた。そのきっかけをくれたのが学生会だった。林さんは「みんなが背中を押してくれた」という。また、副会長に抜擢され不安もあったが、みんなの協力、支えがあってやってこれた。「これからはOBとしてサポートをしていくので、みんなで力を合わせてがんばってほしい。ここで出会った仲間との『絆』をずっと大切にしていきたい」と笑顔で話した。

 民族衣装を着て歌い踊り、楽器を奏でる生徒たちの姿。固い絆で結ばれている仲間と朝鮮人としてのアイデンティティを確かめ合う姿に観客らは惜しみない拍手を送った。

 サムルノリや重唱などに出演した高愛美さん(副会長、高2、荒川)のオモニ・李蓮順さんは「とても明るく素直な表現でわかりやすい公演だった。練習中、娘から仲間と本気でぶつかり合ったことも聞いていた。それがしっかりとした糧になり、大きな力になったと思う。同じ民族として仲間を大切にしていってほしい」と感想を述べた。

 公演実行委員長である朝青東京都本部の「昶烈委員長は「広範な同胞青年たちを網羅しようとしてる今、学生会の活動はよりいっそう重要だと思う。この舞台に出演した生徒たちに、今後も朝鮮人として、堂々と胸を張って生きてほしい」と語った。(文=姜裕香、写真=文光善記者)

「在日」の自覚芽生えた=@同じ境遇、悩み、思いを分かち合う

[朝鮮新報 2008.3.31]